ファイナンス
企業経営における財務の役割は、経営目標の実現(一般には企業価値の最大化)のために、(1)どのような投資対象にいくら投資するか、(2)どのような手段で必要な資金を調達するか、を判断し実行することである。そのためには、金融市場に関する理論であるファ…
EVA(経済付加価値)米スターン・スチュワート社が開発した株主に対する収益還元に重点を置いた経営指標で、事業利益が、資本コストを上回ったときに創造される価値のことです。このEVAの指標がプラスの場合は、株主の期待する以上の価値を創造したことを意味…
未公開企業の企業価値venture valuation株式公開している企業は株価の時価やβ値など企業価値を理論的に算出するために必要な情報が入手できる。しかし、未公開企業の場合はデータがないため、仮説を元に企業価値を算出する。企業価値の計算には、通常、フリ…
社債と株式の違い企業の、株式以外での資金調達方法に社債発行があります。社債は、一定期間後に利子を付けて返済しなければならない借用証券(他人資本)であるのに対し、株式は返済の義務のない出資証券(自己資本)という違いがあります。ただ社債も株式…
美人投票[びじんとうひょう] 英語名 Beauty contest 有名な経済学者のケインズは、玄人筋の行う投資は、投票者が100枚の写真の中から最も容貌の美しい6枚を選び、その選択が投票者全体の平均的な好みに最も近かった者に賞品が与えられるという新聞投票に見…
被買収会社の資産を資金調達の際の担保とし、買収後に被買収会社の資産により借入等を返済するM&Aのことを指します。被買収会社の資産に、事業用資産(有形固定資産や技術力、ライセンス、ブランドなどの無形資産)よりも流動資産(現金、売掛金、貸付金、有…
企業価値を測定する方法としてDCF方式がわが国においても定着してきた。確かに、ファイナンス理論から企業価値を求めようとするのであれば、DCF方式により算出するのが適当である。DCF方式では3つのバリュー・ドライバーの想定によって算定結果が大きく変わ…
企業の最適資本構成 企業にとって最適な資本構成とは、すなわち資本コストをできる限り小さくする資本構成のことです。なぜなら、資本コストが小さいと企業価値が大きくなるためです。ここでは、最適資本構成について解説します。 完全資本市場下では 企業の…
APV法 WACC法は、現在価値の計算は、資本構成が安定していること前提とした指標になります。したがって、将来的に資本構成が大きく変化するような財務施策をうった場合、DCF法での価値算定はどうしても限界が生じてしまいます。そこで、DCF法にかわる価値算…
インタレスト・カバレッジ・レシオとは、金利(金融費用)の支払能力を知るための比率で、主に企業の信用力を見るときに活用される指標です。 さて、この計算式についてはさまざまな見解があるようです。まず、損益計算書ベースでとらえるか、キャッシュフロ…
割引率とは 割引率とはDCF法を用いる上で必要不可欠な数字です。割引率は将来の現金を現在の価値に割引く際に使う係数です。これは簡単にいうと投資に対する期待収益率と等価になるものですが、期待収益率の高さはイコール「リスク」の大きさととらえること…
企業や株式の価値の代表的な評価方法として「市場価値(マーケット)アプローチ」と、「本質価値(インカム)アプローチ」とがある。市場価値アプローチとは、株式市場で形成された株価をもとに各種の株価指標を作成し、これによって適正株価水準を推定しよ…
ケースで学ぶ企業財務分析(中央経済社)に、β値の計算方法として、分かりやすい記載があった。ので以下に引用する。 以下、引用 ◆財務レバレッジの応じたβ値の計算方法β値は、個別の事業リスクや資本構成による財務レバレッジが反映されたものであり、適用に…
自社株買いと株価 配当政策と株価で説明したのと同様に、完全市場における自社株買いと株価について考えます。自社株買い前の状態 (配当政策と株価のケースの初期状態と同じです) ある会社が増配をするケースを考えます。増配前の貸借対照表は次のとおりで…
アンレバードベータとは、企業のリスクの中から財務リスクを除いて事業リスクのみを抽出したベータのことです。企業買収などで、非上場企業の企業価値や株主価値を求める場合、株主資本コストを求める際のβの計算を工夫しなければなりません。なぜなら、上場…
ファイナンスの基礎を学ぶのに、非常に分かりやすく書かれていると評判の「ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務 (光文社新書)」を購入してみた。文庫本サイズで、ファイナンスの基礎理論について非常に分かりやすく書いており、特にフリ…
フリーキャッシュフロー(Free Cash Flow) 株主資本で全ての資金をまかない事業計画を行う時、つまり無借金の場合に得られるキャッシュフロー。計算式は、以下の通りとなる。 FCF = [税引前営業利益×(1-税率)]+減価償却費-投資-運転資本の差分 フリーキャッシ…
共分散 【英】:covariance 2つのデータが、どれだけ関連性・連動性があるかを示す係数。Cov(r1、r2)= �弇領─�[r1-E(r1)]×[r2-E(r2)] r:ポートフォリオの構成比(r1+r2=1)、E:リターンの期待値 2つのデータ間の平均値とサンプルの乖離(=偏差…
リスク=不確実性正規分布=N(μ、σ^2)μ:平均、σ^2:分散平均±σ : 68.26% 平均±2σ : 95.44% 平均±3σ : 99.74%変動関数(CV)= σ/μ (%)ばらつき度合い(来年度の標準偏差)を予測できる共分散(Cov)の求め方 1.それぞれの株式の偏差(リターンと平均値の差…
株式市場が1%変化したときに、任意の株式のリターンが何%変化するかを表す係数。 個別の株式の相対的なリスクを表す。 統計学的には、ある株式と株式市場の共分散(covariance)を、株式市場の分散(variance)で割ったもの。 βi = Cov(rM、ri…
企業価値 = Σ( FCFn / (1+WACC)^n ) 会社全体の経済的価値。具体的には、企業が将来にわたって生み出すキャッシュフローの現在価値(将来発生するキャッシュが現時点でどのくらいの価値があるかを判断する指標)を指す。 会社とは、様々な投資プロジェクト(事…
以前のブログ(http://d.hatena.ne.jp/otoken/20100913/1284350735)でお伝えしたとおり、ファイナンス(基礎編)の講義を受けてきました。 講義のなかで、いろいろと教わりましたが、一つだけよく理解できない点がありました。それは、ファイナンスでは「割引率…
今回は、『現在価値』について、お話します。 いま、目の前にある100万円と遠い将来の100万円では、価値が違うということは直感的に理解できるでしょう。500年後に1億円もらえるとしても、今の私たちにとっては、1億円もの価値はありません。 むしろ、います…
今後、ファイナンスのセミナーに行ってみることにしました。目的は、自社だけでなく、取引先も含めた、財務分析を学ぶため。入門編として、下記の本を薦められました。 とりあえず、購入して、これから良く読んでみます。自分自身の復習も含めて、このブログ…