財務会計 過去問 R02 02
第2問
A社の決算整理前残高試算表は以下のとおりであった。貸倒引当金の仕訳として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
なお、当社では売上債権の残高に対し5%の貸倒れを見積もり、差額補充法を採用している。
決算整理前残高試算表(一部) |
(単位:千円) |
||
現金預金 |
11,000 |
支払手形 |
3,000 |
3,000 |
買掛金 |
16,000 |
|
21,000 |
貸倒引当金 |
300 |
|
16,000 |
借入金 |
17,000 |
|
建物 |
53,000 |
資本金 |
50,000 |
〔解答群〕
ア |
(借) |
貸倒引当金 |
300 |
(貸) |
貸倒引当金戻入 |
300 |
貸倒引当金繰入 |
1,050 |
貸倒引当金 |
1,050 |
|||
イ |
(借) |
貸倒引当金 |
300 |
(貸) |
貸倒引当金戻入 |
300 |
貸倒引当金繰入 |
1,200 |
貸倒引当金繰入 |
1,200 |
|||
ウ |
(借) |
貸倒引当金繰入 |
750 |
(貸) |
貸倒引当金 |
750 |
エ |
(借) |
貸倒引当金繰入 |
900 |
(貸) |
貸倒引当金 |
900 |
財務会計 過去問 R02 01
第1問
以下の資料に基づき、当期の売上原価として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資料】
期首商品棚卸高 100,000円
当期商品純仕入高 750,000円
期末商品棚卸高
帳簿棚卸数量 |
実地棚卸数量 |
原価 |
正味売却価額 |
|
A商品 |
120個 |
110個 |
@1,200円 |
@1,000円 |
B商品 |
80個 |
70個 |
@1,000円 |
@1,100円 |
なお、棚卸減耗損および商品評価損はすべて売上原価に含める。
〔解答群〕
ア 626,000円
イ 648,000円
ウ 663,000円
エ 670,000円
過去問 財務・会計 H25 02 余剰金
剰余金の処分において、株主に対して配当金2,000千円を支払うことを決定した。以下の資料に基づいて、会社法に従うとき積み立てるべき利益準備金の最低額はいくらか。最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資料】
資本金 15,000千円
資本準備金 2,200千円
利益準備金 1,500千円(既積立額)
[解答群]
ア 0千円
イ 50千円
ウ 200千円
エ 250千円
<解答・解説>
必要な知識は以下の通りです。
◆剰余金の配当
会社が株主への配当を行う場合には、剰余金から配当する。
剰余金は、「その他資本剰余金」と「その他利益剰余金」の合計。
配当を行う場合は、配当の総額は「分配可能額」を超えてはならない。
分配可能額は、基本的には配当時の剰余金が基準となる。
剰余金の配当を行う場合には、配当する剰余金の10分の1の額を「資本準備金」または「利益準備金」として積み立てる必要がある。
ただし、この準備金への積み立ては、配当時の「資本準備金」と「利益準備金」の合計額が資本金の4分の1に達していれば必要ない。
これでも、やや長くて分かり難いですね。一言でいうと、「資本金の4分の1まで準備金等を積み立てないと配当してはダメです。もしそれ以下であれば、配当金の10分の1を積み立てなさい」。ということです。
(※)準備金等とは、「資本準備金」と「利益準備金」の合計
上記より、本問の回答の手順は、以下の通りです。
手順①
資本金の4分の1の額を求める
資本金は15,000千円ですから、その4分の1は3,750千円 ・・・ ①
手順②
準備金の合計を求める。
2,200千円+1,500千円=3,700千円
準備金の合計は3,700千円 ・・・ ②
手順③
①と②の差額を求める。
3,750千円-3,700千円=50千円
差額は50千円 ・・・ ③
手順④
配当金の10分の1を求める。
2,000千円÷10=200千円
配当金の10分の1は200千円 ・・・ ④
手順⑤
③と④の低いほうを積み立てる。
③は50千円、④は200千円なので、③の50千円を積み立てる。
したがって、正解は「イ」となる。
得点調整で1,055人が繰り上げ合格
今回の得点調整で何人位の人が繰り上げ合格になったのかを計算してみました。
計算方法は、以前2次試験の得点開示の時につかった↓の手法を使いました。
http://rmc-oden.com/blog/archives/77189
結論は以下の通りでした。
・420点を獲得できたのは、受験者数13,605人に対して9.9%の1,349人だけ。
・合格点を409点に下げたことで、1,055人が繰り上げ合格となった。
得点調整しなかったら、合格者は1,349人だけだったんですね。これでは協会も得点調整をやらない訳にはいかなかったんだとおもいます。
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このグラフの作成方法
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細かいので興味がある人だけが読んで下さい。
また、私は定量分析の専門家ではないので、この種類の分析に詳しい方がいらっしゃれば、この方法が適切かご指摘ください。
<事実>
受験者数 13,605人(母集団)
試験合格者数 2,404人
合格点 409点(59%+4点の得点調整)
合格率 17.67%
これで全体の17.67%の人が409点以上であったことが分かります。
<仮説>
受験生の得点は正規分布(偏りがない)であること
平均点は382.22点(某受験校の速報値を参考)
<ヒストグラムの作成>
平均点と標準偏差が分かれば、ヒストグラムを作れるんので、上記の情報から標準偏差を逆算していきます。
①平均点
平均点は上記のように382.22点と仮定します。
②標準偏差
エクセルの「NORMINV」関数に平均点を382.22と入力し、合格点である409点が全体の17.67%なる標準偏差を逆算します。
エクセルに「=NORMDIST(409,382.22,28.857,TRUE)」を入力すると、「0.82.33・・」と表示されます。
この意味は、409点は、平均点が382.22点で標準偏差が28.857の時に、下から数えて82.33%だということです。
下から数えて、82.33%ということは不合格した人が82.33%ということなので、合格率は1-82.33=17.67%となります。
その結果、標準偏差が28.857の時に、409点が全体の17.67%になりました。
③ 受験生の点数分布
標準偏差と平均値が分かれば、同じくエクセルのNORMINV」関数を使って、受験生13,605人分の特典を乱数表示させます。
「=NORMINV(RAND(),382.22,28.857)」を13,605人分コピーすると乱数表示されます。
④ グラフ表示
乱数表示させた得点は、平均値382.22点、標準偏差28.857で正規分布しているので、それをグラフ表示します。
エクセルの分析からヒストグラム作成の機能を使います。
⑤ 確認
グラフを見ると、当初の見込み通り、409点は上位17.67%前後になっています。
→完成