法務部リスク管理課

法務部リスク管理課に所属しながら、中小企業診断士としての活動を模索中。

財務会計 過去問 R02 03

有価証券の期末評価に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、有価証券の時価は著しく下落していないものとする。

 

ア 子会社株式および関連会社株式は、取得原価をもって貸借対照表価額とする。

イ その他有価証券は、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損益として処理する。

ウ 売買目的有価証券は、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は貸借対照表の純資産の部に直接計上する。

エ 満期保有目的の債券を額面金額と異なる価額で取得した場合、取得価額と債券の額面金額との差額の性格が金利の調整と認められるときは、額面金額をもって貸借対照表価額とする。

財務会計 過去問 R02 02

第2問

A社の決算整理前残高試算表は以下のとおりであった。貸倒引当金の仕訳として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

なお、当社では売上債権の残高に対し5%の貸倒れを見積もり、差額補充法を採用している。

 

決算整理前残高試算表(一部)

(単位:千円)

現金預金

11,000

支払手形

3,000

受取手形

3,000

買掛金

16,000

売掛金

21,000

貸倒引当金

300

棚卸資産

16,000

借入金

17,000

建物

53,000

資本金

50,000

 

 

〔解答群〕

(借)

貸倒引当金

300

(貸)

貸倒引当金戻入

300

   

貸倒引当金繰入

1,050

 

貸倒引当金

1,050

             

(借)

貸倒引当金

300

(貸)

貸倒引当金戻入

300

   

貸倒引当金繰入

1,200

 

貸倒引当金繰入

1,200

             

(借)

貸倒引当金繰入

750

(貸)

貸倒引当金

750

             

(借)

貸倒引当金繰入

900

(貸)

貸倒引当金

900

財務会計 過去問 R02 01

第1問

以下の資料に基づき、当期の売上原価として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 

【資料】

期首商品棚卸高        100,000円

当期商品純仕入高     750,000円

期末商品棚卸高

 

帳簿棚卸数量

実地棚卸数量

原価

正味売却価額

A商品

120個

110個

@1,200円

@1,000円

B商品

80個

70個

@1,000円

@1,100円

なお、棚卸減耗損および商品評価損はすべて売上原価に含める。

 

〔解答群〕

ア 626,000円

イ 648,000円

ウ 663,000円

エ 670,000円

 

 

過去問 財務・会計 H25 02 余剰金 

過去問 H25 02

剰余金の処分において、株主に対して配当金2,000千円を支払うことを決定した。以下の資料に基づいて、会社法に従うとき積み立てるべき利益準備金の最低額はいくらか。最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資料】
資本金      15,000千円
資本準備金  2,200千円
利益準備金  1,500千円(既積立額)

[解答群]
ア   0千円
イ  50千円
ウ 200千円
エ 250千円



<解答・解説>
必要な知識は以下の通りです。

◆剰余金の配当
会社が株主への配当を行う場合には、剰余金から配当する。
剰余金は、「その他資本剰余金」と「その他利益剰余金」の合計。
配当を行う場合は、配当の総額は「分配可能額」を超えてはならない。
分配可能額は、基本的には配当時の剰余金が基準となる。
剰余金の配当を行う場合には、配当する剰余金の10分の1の額を「資本準備金」または「利益準備金」として積み立てる必要がある。
ただし、この準備金への積み立ては、配当時の「資本準備金」と「利益準備金」の合計額が資本金の4分の1に達していれば必要ない。

これでも、やや長くて分かり難いですね。一言でいうと、「資本金の4分の1まで準備金等を積み立てないと配当してはダメです。もしそれ以下であれば、配当金の10分の1を積み立てなさい」。ということです。
(※)準備金等とは、「資本準備金」と「利益準備金」の合計


上記より、本問の回答の手順は、以下の通りです。

手順①
資本金の4分の1の額を求める
資本金は15,000千円ですから、その4分の1は3,750千円 ・・・ ①

手順②
準備金の合計を求める。
2,200千円+1,500千円=3,700千円
準備金の合計は3,700千円 ・・・ ②

手順③
①と②の差額を求める。
3,750千円-3,700千円=50千円
差額は50千円 ・・・ ③

手順④
配当金の10分の1を求める。
2,000千円÷10=200千円
配当金の10分の1は200千円 ・・・ ④

手順⑤
③と④の低いほうを積み立てる。
③は50千円、④は200千円なので、③の50千円を積み立てる。


したがって、正解は「イ」となる。

得点調整で1,055人が繰り上げ合格

 

今回の得点調整で何人位の人が繰り上げ合格になったのかを計算してみました。

計算方法は、以前2次試験の得点開示の時につかった↓の手法を使いました。


http://rmc-oden.com/blog/archives/77189

結論は以下の通りでした。


・420点を獲得できたのは、受験者数13,605人に対して9.9%の1,349人だけ。
・合格点を409点に下げたことで、1,055人が繰り上げ合格となった。


得点調整しなかったら、合格者は1,349人だけだったんですね。これでは協会も得点調整をやらない訳にはいかなかったんだとおもいます。

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このグラフの作成方法
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細かいので興味がある人だけが読んで下さい。
また、私は定量分析の専門家ではないので、この種類の分析に詳しい方がいらっしゃれば、この方法が適切かご指摘ください。

<事実>
受験者数   13,605人(母集団)
試験合格者数 2,404人
合格点    409点(59%+4点の得点調整)
合格率    17.67%
これで全体の17.67%の人が409点以上であったことが分かります。


<仮説>
受験生の得点は正規分布(偏りがない)であること
平均点は382.22点(某受験校の速報値を参考)


ヒストグラムの作成>
平均点と標準偏差が分かれば、ヒストグラムを作れるんので、上記の情報から標準偏差を逆算していきます。

①平均点
平均点は上記のように382.22点と仮定します。

標準偏差
エクセルの「NORMINV」関数に平均点を382.22と入力し、合格点である409点が全体の17.67%なる標準偏差を逆算します。
エクセルに「=NORMDIST(409,382.22,28.857,TRUE)」を入力すると、「0.82.33・・」と表示されます。
この意味は、409点は、平均点が382.22点で標準偏差が28.857の時に、下から数えて82.33%だということです。
下から数えて、82.33%ということは不合格した人が82.33%ということなので、合格率は1-82.33=17.67%となります。
その結果、標準偏差が28.857の時に、409点が全体の17.67%になりました。

③ 受験生の点数分布
標準偏差と平均値が分かれば、同じくエクセルのNORMINV」関数を使って、受験生13,605人分の特典を乱数表示させます。
「=NORMINV(RAND(),382.22,28.857)」を13,605人分コピーすると乱数表示されます。

④ グラフ表示
乱数表示させた得点は、平均値382.22点、標準偏差28.857で正規分布しているので、それをグラフ表示します。
エクセルの分析からヒストグラム作成の機能を使います。

⑤ 確認
グラフを見ると、当初の見込み通り、409点は上位17.67%前後になっています。

→完成