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法務部リスク管理課

法務部リスク管理課に所属しながら、中小企業診断士としての活動を模索中。

【春秋要約0411】

【春秋要約0411】

前米国大統領や元英国首相が描く“芸術”作品は、人目に触れなければ結構なことである。

(40文字) #sjyouyaku

4/11付

春秋

「あなたの仕事は、私の体のなかに捕らわれの身になっているレンブラントを解放してやることだ」。絵を習っていて、先生にそう注文したというユーモアの感覚は大したものだ。かくして世に出た当代のレンブラントは、光と影の画家とは似ても似つかぬ作風である。

▼アメリカのブッシュ前大統領が引退後に油絵に手を染め、テキサス州のダラスで展覧会を開いている。目玉が首脳外交で相まみえた世界の指導者20人あまりの肖像画である。ブレア、メルケルサルコジプーチンといった面々に並び、小泉元首相を描いた一枚も飾られている。映像を見る限り、うーん、似顔絵にみえる。

▼先日は英紙に投書を見つけた。「ブッシュ政権を酷評した私がこんなことを口にするとは考えもしなかったが、その“芸術”作品を見て、彼は政界に居続けるべきだったと思った」。なるほど、標的は諧謔(かいぎゃく)まじりの旦那芸である。レンブラントを期待したってやぼというもの、皮肉や揶揄(やゆ)でさばくのが世界に通じる粋だろう。

▼水彩画を描いたチャーチル元英首相の著作に触発され、絵画を始めたそうだ。そのチャーチルは「趣味を持とう。人生の終盤に新たに興味を持てるものを見つけるのは難しい」と言い、前大統領は「絵は私の人生の最終章を豊かにしてくれた」と喜んでいる。結構ではないか。人目にさえ触れなければ、などとは申すまい。