法務部リスク管理課

法務部リスク管理課に所属しながら、中小企業診断士としての活動を模索中。

龍馬伝

◆最終回「龍の魂」
2010/11/28放送

大政奉還を成し遂げた龍馬(福山雅治)は追っ手から隠れるために近江屋に移り、新政府綱領八策を書き、各藩に送る。人々は「○○○を盟主とし」という文を見て、「○○○」が誰なのかをうわさし合い翻弄(ほんろう)される。
龍馬は、新政府の人材を集めるために奔走していた。越前に松平春嶽夏八木勲)を訪ね、経済に明るい三岡八郎(中川家礼二)を新政府に出してほしいと頼む。龍馬のおかげで稼いだ金を龍馬に渡そうと京へ来た弥太郎(香川照之)は、土佐藩邸にも入れない龍馬の立場を知る。近江屋を訪ねた弥太郎は、龍馬に「日本一の会社を作って、日本人を幸せにしろ。達者での」と言われ、これで最後のような発言に言いようのない不安を感じ始めた。
一方、幕府という唯一のよりどころを失った見廻組は、その元凶とにらんだ龍馬を探していた。弥太郎も見廻組につかまり龍馬の居所を詰問される。龍馬の身に何か起こるのでは、と近江屋へと急行する弥太郎。「○○○」の真意をただしに近江屋を訪ねた中岡(上川隆也)。将来の夢を語りあう二人だったが、今井(市川亀治郎)たち見廻組が近江屋を襲撃する・・・
福山雅治的おすすめシーン

最終回を演じる気持ちとしては、暗殺されるシーンでは龍馬さん自身は暗殺されることを知っているわけではないので、とにかくこの1年、スタッフ、キャストと共に今まで積み重ねてきたものを信じて、何も考えず、心を真っ白にしてその瞬間に訪れる心情を大切に演じました。

振り返ってみると、『龍馬伝』の撮影は、毎シーン、毎カットが新しいことへの挑戦でした。本当にこの作品に参加できてよかったと思っています。役者として人間として多くのことを学ぶことができました。

この『龍馬伝』の坂本龍馬は、スタッフ、キャスト、そして応援してくださった視聴者の皆さんに育てていただきました。何者でもなかった土佐の少年は、志を持ち、志を成し遂げるまでになりました。最終回では、皆さんが育ててくれた坂本龍馬さんの最後をぜひご覧ください。



◆第47回「大政奉還
2010/11/21放送

容堂(近藤正臣)の書いた大政奉還の建白書を受け取った将軍・慶喜田中哲司)は動揺する。龍馬(福山雅治)は、慶喜に一番近い永井玄蕃頭(石橋蓮司)に直接会い、徳川家を存続するためにはこれしかないと説き、慶喜を説得してくれと頼む。
弥太郎(香川照之)は、戦が始まり武器が高く売れるようになると銃を買い占めていたが、ふと龍馬なら大政奉還を成し遂げると思い立ち、方針転換して手持ちの銃を売りに転じる。
永井に後押しされ、慶喜は二条城に諸藩を集め、大政奉還を問うが、どの藩も反対しない。時流を悟った慶喜大政奉還を決意する。知らせを待つ龍馬のもとに、勝(武田鉄矢)が訪れる。幕臣である勝は、龍馬がなくそうとする幕府の人々の将来を憂うが、龍馬は皆が同じように自分の食いぶちを自分で稼ぐ世の中になると返す。そこへ大政奉還の知らせが舞い込み、新しい日本の夜明けに歓喜する龍馬。しかし、武力討幕を目指してきた薩摩や長州、幕府に忠誠を誓う新選組、そして揺るぎないはずだった権力を奪われた将軍、幕臣たちが、自分たちの道をことごとく邪魔をする龍馬の命を狙い始める。弥太郎は銃を売り抜けてもうけを得たが、龍馬と決別するために京へと向かう。
岩谷CP的おすすめシーン

なんといっても「ええじゃないか」の場面です。
私たちは「E(ええじゃないか)プロジェクト」と称して60名のエキストラのふん装に力を入れました。
このエキストラの中に、なんだかとてもうれしそうに奇抜なふん装に身を包んだ音声マンや助監督たちが混じって、踊りながら撮影を行いました。
この1年以上にわたる「龍馬伝」の収録の大詰めで、疲労の極致のなか、もはやヤケになっているとしか思えない龍馬伝チームの熱が感じられるシーンになっています。


◆第46回「土佐の大勝負」
2010/11/14放送

土佐に着いた龍馬(福山雅治)は、象二郎(青木崇高)を通じて、容堂(近藤正臣)に直接会いたいと願い出るが、容堂は相手にしない。坂本家に久しぶりに戻った龍馬を、家族は温かく迎える。継母の伊與(松原智恵子)は亡くなり、姪の春猪(前田敦子)には子も生まれている。岩崎家の面々も加わり、宴会が始まる。
一方、弥太郎(香川照之)は長崎で、時代の変化を感じた土佐商会の上士たち数名が仲間となり、藩とは別に自らの商売を始めていた。土佐では龍馬が持ってきた銃をめぐり、上士も下士も薩長に付くか、それとも徳川を守るかで大騒ぎに。容堂は、象二郎の説得で龍馬に会うことにする。龍馬は容堂に「下士が上士に虐げられる・・・この土佐の古い仕組みが憎い。大政奉還となれば、幕府も藩も、そして武士という身分もなくなるだろう。新しい世の中を作る魁となるべく、大政奉還の建白書を書いてほしい」と伝える。容堂は徳川家への恩を思いながら、涙ながらに建白書を書く決心をする。難事を成し遂げた龍馬は象二郎とがっちりと握手。「この大仕事を終えたら、お龍と土佐に戻ってくる」と乙女(寺島しのぶ)と約束する。
青木崇高的おすすめシーン

おすすめというか、演じていて特に印象深いシーンということで言わせてもらえば、後藤象二郎が容堂公(近藤正臣)に龍馬(福山雅治)との面会を頼むシーンです。
そのシーンで後藤は、ずっと龍馬に対して抱いていた自分の感情、できればそれは誰にも話したくないものなのですが、それを容堂公にさらけ出します。
龍馬に会ってもらい、そして大政奉還の建白書を書いてもらうためなら、自分の感情なんてどうでもいい、と後藤は覚悟を決めたのだと思います。
後藤象二郎の“覚悟”と“志”が、強く感じられるシーンだと思います。


◆第45回「龍馬の休日」
2010/11/7放送

容堂(近藤正臣)に大政奉還の建白書を書かせるために、弥太郎(香川照之)が仕入れた一千丁の銃を携え長崎から土佐に向かった龍馬(福山雅治)は、途中、お龍(真木よう子)のいる下関に立ち寄る。土佐の坂本家では龍馬から、土佐に戻ることと、お龍と結婚したという報告の手紙が届き、大騒ぎになる。
一方、弥太郎はイカルス号事件の責任を取らされて土佐商会の主任の座を追われ、自らの力で商売をしていくことを決心。薩長と幕府との戦争が始まり銃の値段が暴騰すると考え、銃を大量に仕入れる。龍馬は下関に着き、木戸(谷原章介)に会うと、薩摩の大久保利通及川光博)が来ていた。二人は大政奉還で徳川家を残さず根絶やしにするべきだと主張。龍馬は己の道の厳しさを感じる。お龍は龍馬との久しぶりの再会に喜ぶが、三吉(筧利夫)や奇兵隊たちと飲みに出かけた龍馬は朝帰りしてしまい、お龍は激怒する。
真木よう子的おすすめシーン

お龍が銃を撃ち、弾がすべて的の真ん中に当たる。それを見ていた子どもたちがお龍のところに集まって来るというシーンがあります。
そのとき「おばちゃん!おばちゃん!」と言いながら駆け寄って来る1人の子どものほっぺたをギュッとつかんで「おばちゃんじゃないでしょう、お龍さんでしょう!」と言うんですが、私があまりにも強くほっぺたをつかんだので子役の子が本当に怖がってしまって・・・(笑)。2回目はもう少しソフトにやりましたが、子役の子の目はおびえていました。どちらのシーンが使われているかわかりませんが、ぜひ見てください。


◆第44回「雨の逃亡者」
2010/10/31放送

薩土盟約を受け象二郎(青木崇高)は土佐に戻り、容堂(近藤正臣)に大政奉還論を説くが容堂は拒否する。土佐の挙兵のために必要な銃を仕入れるために長崎に戻った龍馬(福山雅治)だったが、白ばかまの武士がイカルス号という船のイギリス人水夫を殺した事件で、海援隊に犯人の嫌疑がかかってしまう。
イギリス公使・パークスは弥太郎(香川照之)に、犯人を引き渡さなければイギリス艦隊が土佐を攻撃すると脅す。奉行に追われる龍馬の代わりに惣之丞(要潤)が奉行所に連行され、隊士たちは真犯人を探し始める。
一方、事件を目撃したお元(蒼井優)が、龍馬は犯人ではないと断言したことが気に入らない奉行・朝比奈(石橋凌)が、お元の荷物を調べさせると、ロザリオが見つかる。キリシタンの弾圧を始める奉行。逃げるお元を龍馬は見つけ出す。
海援隊は真犯人は福岡藩士で自害したことを探りだし、龍馬はパークスの元に乗り込んで犯人が海援隊ではなく別にいることを伝える。パークスは薩長を結びつけた龍馬のことを知っていて信じると言う。龍馬はお元をイギリスに連れて行ってくれとたのみ、お元はひそかに旅立っていく。
蒼井優的おすすめシーン

長崎奉行所の朝比奈昌広(石橋凌)さんとお元の関係に注目です。今までは事務的な関係でしかなかったけど、「あれ?もしかしてこの2人は?」と感じさせるお芝居があります。
あと、お元が大変なことになりますね(笑)。


◆第43回「船中八策」
2010/10/24放送

大政奉還論を山内容堂近藤正臣)に提案するため、後藤象二郎青木崇高)と京へ向かう龍馬(福山雅治)は、幕府を倒した後の道筋の案を書く。京では、四侯会議で十五代将軍・慶喜田中哲司)に振り回された容堂が、怒って土佐へ帰ってしまう。
海援隊の支部になる場所として酢屋を見つけた陸奥陽之助(平岡祐太)は、龍馬と向かうが新選組に見つかり斬り合いに。そこへ中岡(上川隆也)が助けに入り、相撲部屋へと龍馬たちを隠す。武力討幕を目指す中岡は、薩摩が象二郎に会いたがっていると伝える。西郷(高橋克実)らと顔を合わせた象二郎と龍馬は、容堂の許しを得ぬまま、土佐は大政奉還を目指していると言い、なぜか西郷は薩摩もともに大政奉還を目指していくと言う。驚く中岡。しかし同席していた大久保利通及川光博)は、大政奉還がならなかったら土佐も挙兵するかと聞き、象二郎はそれを約束する。西郷は長州と武力討幕で手を組み、土佐とも手を結び、どちらでも主導権を握れるように動いていた。
その晩、酢屋で中岡に龍馬は船中で書いた草案を見せる。そこには民主主義の世の中を作ること、能力のある者は誰でも政に加わり、外国と対等な関係を結び、海軍の拡張を目指すことなどが書かれていた。
上川隆也的おすすめシーン

龍馬(福山雅治)から「船中八策」を聞いているシーン。
大政奉還」のその先にある夢のような世界を龍馬が語るんです。当時の人たちの想像を超えていたであろう理想的な世の中の仕組みが、その八策の中に凝縮されていました。「おまん・・・ほんまに龍馬かえ」というセリフがあるように、そのとき中岡はこれまでと違う、とてつもなく大きくなった龍馬を感じます。
また「船中八策」を語るときの龍馬がひょうひょうとしていて、これがまたいいんです。ぼくは演じながら、ずっと揺さぶられていたし、こみ上げて来るものを抑えられなかった、そういうシーンです。


◆第42回「いろは丸事件」
2010/10/17放送

大坂に向かういろは丸は、夜の瀬戸内海で、紀州藩の船・明光丸と衝突し沈没する。龍馬(福山雅治)たち海援隊は、明光丸に乗り移って命は助かったが、鞆の浦で紀州は1000両の見舞い金で事を済ませようとした。龍馬は長崎で船と積み荷の賠償をかけて談判を始める。
陸奥陽之助(平岡祐太)は、紀州藩の勘定奉行であった父が排斥されたことを打ち明け、この談判に勝ちたいと語る。土佐商会の命運をかけ弥太郎(香川照之)も加わり談判は始まる。明光丸に非があるにもかかわらず、御三家である大藩紀州は全く海援隊を相手にしない。龍馬はお元(蒼井優)に頼んで、長崎の街中に、紀州を揶揄(やゆ)する歌を流行させる。
またこの談判は、幕府と土佐藩の戦いでありこの勝敗が日本の将来を決めると後藤象二郎青木崇高)を説得。長崎の街での不評を知った紀州藩は次の談判に勘定奉行・茂田(中尾彬)までが出てきて事を収めようとする。しかし龍馬は万国公法を持ち出して、外国船も行き交う今の日本の海で起きた事故は世界の航海法で裁くべきと主張。象二郎がイギリス海軍提督を連れて現れ、談判はやり直し。紀州は83000両の賠償金を払うこととなる。
蒼井優的おすすめシーン

夜な夜な練習した三味線を披露させていただきます(笑)。
この回はいろいろなシーンで歌が登場するので楽しいと思います。
龍馬さん(福山雅治)が考えたある作戦があるのですが、これはとてもおもしろいですよね。龍馬さんって、本当に頭の良い方なんだなと思いました。
そんな龍馬さんに対して、お元の衝撃発言もありますね。


◆第41回「さらば高杉晋作
2010/10/10放送

土佐藩と手を結び「海援隊」として龍馬(福山雅治)たちは再出発。新たな脱藩浪士が加わり、小曽根(本田博太郎)が用意した離れで土佐藩の庇護(ひご)のもと、船を使って新たなビジネスを展開し、大政奉還を目指すという目標をかかげる。龍馬を追う長崎奉行・朝比奈(石橋凌)には、象二郎(青木崇高)が、龍馬は土佐藩士であり詮議(せんぎ)は無用と押し切る。しかし龍馬は身の危険を感じ、お龍(真木よう子)を三吉(筧利夫)に預けようと下関へ向かう。そこでは高杉(伊勢谷友介)が死の床についていた。高杉と木戸(谷原章介)に会った龍馬は、土佐藩が大政奉還の策にのったことを伝え、長州も戦わずして幕府を倒そうと説得するが、木戸は納得しない。龍馬は高杉と身分など関係ない新しい国の形を語り合い、高杉の夢を引き継いでいく決心をする。龍馬を中岡(上川隆也)が訪ねてきた。そして自分は「陸援隊」を作り武力討幕を目指すと宣言する。一方、弥太郎(香川照之)は長崎で才覚を発揮し始めていた。いろは丸を大洲藩から借り受けることに成功。龍馬たちは海援隊の初仕事としていろは丸で大坂に向け出港する。そして高杉は下関で最期を迎えようとしていた。
演出・大友啓史的おすすめシーン

高杉晋作(伊勢谷友介)が見納めになる回です。
伊勢谷くん目当ての女性ファンのみなさま、ごめんなさい!
この回の見どころは、その高杉と龍馬(福山雅治)の別れのシーン。
病気ですっかり弱った高杉が龍馬に支えられながら、2人で夜の海へ歩いて行って、最後の話をする。
そのシーンがめちゃくちゃいい。福山さんも伊勢谷くんも、すごくいい芝居をしてくれました。
撮影後に「良かったですよ」と福山さんに言ったら、「だって、伊勢谷くん本当に死にそうなんだもん。死相が出てた」と。伊勢谷くんにも「健康診断に行ったほうがいいよ」と言っていました。そう福山さんに言わせる伊勢谷くんの迫真の演技に、脱帽です。


◆第40回「清風亭の対決」
2010/10/3放送

馬関での戦いを終え、龍馬(福山雅治)は長崎に戻るが、奉行所のお尋ね者になっていて出歩けない。一方、土佐商会の主任として長崎で商売をしたい弥太郎(香川照之)は、どこでも龍馬の紹介が必要と言われ、後藤象二郎青木崇高)に言いだせない。そこへ時勢を見極めた土佐の山内容堂近藤正臣)から「薩長と密(ひそ)かにつながれ」との命が下る。
小曽根乾堂(本田博太郎)やお慶(余貴美子)から、どうして龍馬に頼まないのかと言われた象二郎は、これまでの私怨(えん)をこえて龍馬に会うと決心。しかしうまくいかなかった場合は、龍馬を斬(き)れという命令も出す。
龍馬の居場所を探す弥太郎だったが、引田屋に龍馬が突然現れて「象二郎と会おう」と言う。龍馬は大政奉還のためには、徳川家を大事にする土佐藩を薩長側にひきこんで、武力討幕をやめるというもくろみがあった。清風亭で対決する2人。話の展開次第では斬りこもうと部屋の外で構える象二郎側の上士や社中の面々、そして弥太郎が見守る中、龍馬は象二郎に、徳川の世はもう終わること、徳川家を守るには大政奉還しかない、薩長とつながるのならしっかり手を組む覚悟でなければだめで、土佐が新しい日本を作る要になるのだと説く。
蒼井優的おすすめシーン

前回(第39回)に続きこの回も、弥太郎さん(香川照之)とお元が話すシーンがあります。しかも、約20分間の長回しです。人を信用しない2人の会話は、かなりおもしろいですね。
前回のシーンでもお互いの顔が近かったのですが、このときはさらに近くなって、鼻と鼻が当たってしまいました(笑)。
2人で話しているところに龍馬さん(福山雅治)が入って来るんですが、そのときの弥太郎さんのリアクションにも注目してください。


◆第39回「馬関の奇跡」
2010/09/26放送

下関に到着した龍馬(福山雅治)ら亀山社中は、長州軍に合流。高杉(伊勢谷友介)率いる武士ではない者たちを集めて結成した奇兵隊と交流し、こういう人たちのために新しい世の中を築かねばと確信する。しかし龍馬は高杉が労咳を病んでいることを知り、イギリス行きをやめてこの戦に挑む高杉の覚悟を感じるのだった。
龍馬たちは海軍操練所仕込みの操船術で、夜半の奇襲作戦を行う。小倉に上陸した高杉と奇兵隊は幕府軍に大勝利。おりしも14代将軍・家茂(中村隼人)が死去したことで幕府は停戦に持ち込もうとする。このことで長州は一気に武力で幕府を倒そうという機運が大きくなるが、龍馬は木戸(谷原章介)に戦はこれきりにしてほしいと頼む。しかし、木戸はもはや武力討幕の道を選ぼうとしていた。
一方、長崎にやってきた弥太郎(香川照之)は土佐商会を開き、溝渕(ピエール瀧)を呼び寄せて万次郎(トータス松本)を通訳にし、グラバー(ティム・ウェラード)や大浦慶(余貴美子)に樟脳(しょうのう)を売ろうとするが、皆に、土佐なら龍馬を通して商売の話をしてくれと言われ、激怒する。
蒼井優的おすすめシーン

弥太郎(香川照之)とお元の2人のシーンがあります。そのとき、2人の顔がやけに近いんです。なぜかお互いに寄っていくんですよね(笑)。
演出・大友啓史的おすすめシーン

この回から、いよいよ第四部!!
龍馬暗殺のクライマックスに向けて、物語が大きく動き出します!!
長幕戦争に、龍馬(福山雅治)率いる亀山社中が参加、高杉率いる奇兵隊と共に幕府軍と戦いを繰り広げます。
龍馬たちが、海軍操練所で学んできた「海の男ぶり」を、いよいよ発揮!!
司令官龍馬の凛(りん)とした戦いぶりと、高杉晋作(伊勢谷友介)率いる奇兵隊、がこの回の見どころですね。
さてさて、奇兵隊の古い写真を見ると、みな真っ黒な、けれど、西洋の軍服のような服を着ています。
彼らやその奥さんたちが見よう見まねで作ったらしく、たとえば、農民だと麦わら帽子を黒く塗ったりして、軍帽らしいものもかぶっているんですね。
龍馬伝では、奇兵隊を精鋭のゲリラ部隊ととらえています。きっと、これまで誰も見たことがない奇兵隊が見ていただけると思います。
あ、あと、僕が密(ひそ)かに「仮面ライダー高杉」と呼んでいるシーンがある(笑)
まあ、どのシーンがそのシーンかは、放送を見てのお楽しみ、ですけど。
そうそう、大出世した弥太郎のあっと驚く変ぼうぶりも、見逃せませんよ!


◆第38回「霧島の誓い」
2010/09/19放送

龍馬(福山雅治)とお龍(真木よう子)は薩摩に向かい、温泉で療養することになる。そこで龍馬は霧島山に伝わる神話、ニニギノミコトが国を治めるためにこの山に降臨して、天逆鉾を頂上に突き刺したという話を聞き登ろうとする。女人禁制のこの山にお龍は男装し、龍馬と登る。頂上で、龍馬は逆鉾を引き抜き、一度失いかけた命を使って、生まれ変わった気持ちで日本を変えていく先頭に立つと誓う。
長崎では内蔵太(桐谷健太)がお元(蒼井優)に求婚するが、内蔵太の乗った亀山社中の船・ワイルウェフ号は難破してしまい内蔵太は命を落とす。土佐では弥太郎(香川照之)が、象二郎(青木崇高)に、土佐藩が異国相手に商売をするのを手伝うように命じられ、ジョン万次郎(トータス松本)とともに長崎に向かうことになる。
一方、幕府による第二次長幕戦争が始まり、薩摩が直接出兵せず、高杉もイギリスに行かずに戦列に加わったことを聞いた龍馬。内蔵太の死にもショックを受け、悩んだ末、社中のメンバーとともに参戦を決意する。
蒼井優的おすすめシーン

お元が池内蔵太(桐谷健太)からプロポーズされます。そのときの桐谷さんのお芝居がとてもおもしろいです。特に、桐谷さんの目の輝きに注目してください。
演出・大友啓史的おすすめシーン

この回は、龍馬(福山雅治)とお龍(真木よう子)の、日本初めての“新婚旅行”といわれるエピソードの回です。そうそう、そしてこの回はいよいよ第三部のクライマックスっす!!
厳しい撮影が続く中、スタッフ・キャスト一同、待ってましたとばかりスタジオを飛び出し、真夏の霧島山登山ロケを敢行、新鮮な空気を十二分に吸って来ましたよ。
いやあ、その甲斐(かい)あって、ものすごい映像が撮れました。
ボランティアとして水や機材を運ぶのを手伝ってくださいました地元の皆さん、本当にありがとうございました。
それにしても、頂上での撮影は霧がすごく、大自然の中、神秘的な映像が撮れました。
といっても、そのすばらしい映像を撮ってきたのは、僕じゃあありません、この回の演出担当渡辺Dですけどね。
渡辺Dのためにもいっておきますが、この霧は『龍馬伝』得意のスモークではなく、全部本物の霧、ですからね!ね!ね!ね!
さてさて。
いよいよ日本の洗濯に乗り出す龍馬、亀山社中のメンバーを前に、戦う決意を促す福山龍馬の迫力ある芝居をぜひぜひ堪能(たんのう)してください!!


◆第37回「龍馬の妻」
2010/09/12放送

寺田屋の襲撃で死の淵をさまよった龍馬(福山雅治)は、薩摩藩邸でお龍(真木よう子)の看病を受けてなんとか動けるようになる。不自由な体で木戸(谷原章介)が送ってきた密約の文書に裏書きし、西郷(高橋克実)の勧めで安全な薩摩で療養することになる。龍馬はお龍に妻として一緒に行こうと言い、お龍はうなずく。
 長崎に立ち寄った2人。龍馬は、お龍を亀山社中の面々に紹介したものの、すぐ今後の相談を社中と始め、次は一人でグラバー邸に出かけてしまう。グラバー邸には海外へ密(ひそ)かに行こうとする高杉(伊勢谷友介)がいて、これから2人で一緒に面白いことをやろうと誓うが、実はこのとき高杉の体は病魔に蝕(むしば)まれていた。
 引田屋で龍馬の結婚の祝いが開かれる。お元(蒼井優)は龍馬が結婚したことに驚き、また、そんな自分にとまどう。お龍はそんなお元の想いを気づいていた。お龍は龍馬に本当にこれでよかったのかと不安を打ち明ける。龍馬は、今、心の支えはお龍だと、生母・幸(草刈民代)からもらって肌身離さず付けていた「希(のぞみ)」の文字の入った首飾りをお龍に渡すのだった。
演出・大友啓史的おすすめシーン

この回は、なんといっても龍馬(福山雅治)とお龍(真木よう子)が結ばれる回。
僕は、この二人のラブストーリーを、映画「俺たちに明日はない」のボニーとクライドのイメージで考えているんですね。
犯罪者のカップル、逃亡者たち。

ちょっと古いですよね、すいません。でも、めちゃくちゃすてきな映画。
1960年代の、アメリカンニューシネマの代表作。ぜひ、見てみてほしいなあ。
なんとなく、自分たちの先が見えている中での、行き詰まりの愛。
実は、龍馬とお龍もそうなんですよね。

薩長同盟という大きな成果を成し遂げた龍馬、その代償として寺田屋騒動。
龍馬は、ますます狙われる身になっていく。
死にかけた龍馬をお龍が介抱しながら、二人三脚で再び立ち上がっていく。
福山龍馬と真木お龍が、まさに「夫婦となっていく」その瞬間。
なんだか切ないです。でも、すてきなカップル誕生です。
ぜひお見逃しなく。


◆第36回「寺田屋騒動」
2010/09/05放送

薩長同盟を成し遂げ寺田屋に戻った龍馬(福山雅治)は、弥太郎(香川照之)に薩長が手を結んだこと、そして日本の仕組みが大きく変わり幕府の時代が終わりを告げるであろうこと、その中で弥太郎が何をすべきか考えろと告げる。弥太郎は驚きをもって土佐へ帰っていく。
西郷(高橋克実)が密約を文書にしなかったことを危ぶむ木戸(谷原章介)が、文書化を主張。龍馬は証明の裏書きを書くまで、寺田屋に残ることになる。もう京へ戻ることはないという龍馬にお龍(真木よう子)は複雑な思いを抱き、龍馬もお龍が気になる。
京都守護職・松平容保長谷川朝晴)は薩長の裏に龍馬がいることを知り、伏見奉行に龍馬を捕らえよと命じる。捕り方が寺田屋を囲む。深夜、風呂に入っていたお龍が捕り方に気づき、風呂を飛び出して龍馬と三吉慎蔵(筧利夫)に知らせる。外に出されたお龍は薩摩藩邸へと走り、龍馬たちは捕り方と激闘。龍馬は高杉(伊勢谷友介)から以前にもらったピストルで応戦するが左手を斬(き)られ、慎蔵と寺田屋を飛び出る。しかし、ひどい出血で材木置き場で動けなくなり、慎蔵を薩摩藩邸に行かせる。
演出・大友啓史的おすすめシーン

もちろん寺田屋のシーンは見どころ満載なんですが、ぼく的にはお龍役の真木(よう子)さんの走りですね(笑)。
寺田屋から薩摩藩邸まで、助けを求めて、必死で走るシーンがあるんですが。
真木さん、マジで速い、速い!
普通はカメラが追いつかないとか考えて、多少はゆっくり走ってくれたりするもんですが、もう遠慮なし。
さすが、元陸上部!さすが、元(?)SP!
あ、あとそうだ、寺田屋での三吉慎蔵(筧利夫)の無敵ぶりにもぜひ注目してください。
龍馬を助けたい一心の、頼れる最強の用心棒。福山龍馬との掛け合いは、バディものの魅力たっぷりっす。史上最大の寺田屋脱出劇に、請うご期待です!


◆第35回「薩長同盟ぜよ」
2010/08/29放送

桂小五郎改め木戸貫治(谷原章介)が護衛にとつけた槍(やり)の達人・三吉慎蔵(筧利夫)とともに京に向かう龍馬(福山雅治)は、大和屋に寄って徳(酒井若菜)に長次郎(大泉洋)の写真と遺書を渡す。京に着くと薩摩藩邸の周りに幕府方の隠密がいて、なかなか近づけない。一橋慶喜田中哲司)が出兵しない薩摩に疑念を抱き不穏な動きはないか探っていたのだ。寺田屋に戻り、龍馬は慎蔵に薩長同盟にかける思いを話す。お龍(真木よう子)の自分への想いを知った龍馬は、命の危険を冒して日本を変える仕事に取り組んでいるから、もう会うことはないと告げる。
一方、木戸は薩摩藩邸で、龍馬が来なければ話を始めないと交渉を拒否。西郷(高橋克実)は「なぜ龍馬なのか」と問う。木戸は龍馬こそ信じられる男だと答え、西郷も納得する。
同じころ、藩の命令で薩摩の動きを探ろうと京に来ていた弥太郎(香川照之)は龍馬と間違えられて新選組に捕らえられ拷問を受けていた。お龍の働きで小松帯刀滝藤賢一)邸に西郷と木戸が移ったことを知り、急ぎ向かう龍馬は、途中、新選組からほうり出された弥太郎を救う。薩長を結びつける男として新選組や伏見奉行に追われ始めた龍馬だったが、ついに薩長の盟約を結ぶことに成功する。
演出・大友啓史的おすすめシーン

この回で、寺田屋のお登勢さん役の草刈(民代)さんが、覚醒(かくせい)しましたね!
バレリーナだった草刈さんが、お登勢というはまり役を通して、役者としてギュイーンと突き抜けた感じ。芝居が一気に深みを増しました。
あと、弥太郎がなんと、新選組に捕まり、拷問されます!
でも、弥太郎の場合、拷問されてても、なぜか笑っちゃうんですよね。
すいませんねえ、香川さん、なぜかマジで笑っちゃいましたよ。
無論、福山龍馬の見せ場は、「薩長同盟」ぜよ!!
いろんな経験を積んだ龍馬がとうとう薩長を結びつける、そのぶっとい人間的厚みに注目です!


◆第34回「侍、長次郎」
2010/08/22放送

ユニオン号を下関に運んだ龍馬(福山雅治)たちだったが、船の運航は亀山社中が行い、社中や薩摩藩が自由に使えるという約束を近藤長次郎大泉洋)と井上聞多加藤虎ノ介)がしていたことが問題になる。龍馬は薩長を結びつけることを優先しようと、船の管理は長州がすることで話をまとめる。長次郎は社中の生活費用を現実にやりくりしてきたので、社中が動かせる船を持ちたいと思ってしたことだった。失意の長次郎は長崎に戻るが、社中のメンバーに私欲に走ったと責められる。
長次郎はグラバー(ティム・ウェラード)からイギリスへの密航、留学を勧められ、社中での居場所がないと思った長次郎は密航を決心。しかしその晩、海が荒れ船は出港できなかった。密航の情報が奉行所に入り、社中に調べが入る。
龍馬は再び薩摩と向かい合う気になった桂(谷原章介)とともに西郷(高橋克実)の待つ京へ向かおうとする。そんな龍馬に高杉晋作(伊勢谷友介)はピストルを贈る。長次郎が密航を企て奉行所に追われているという手紙を受け取った龍馬は桂を先に京へ向かわせ、長崎へ。しかし追い詰められた長次郎は・・・。
第34回のツボ

大泉洋さんが・・・
近藤長次郎が・・・
悲しくて、悲しくて、今は言葉もありません!!
日本のために奔走し、命を落としていった志士たち。
彼らの青春は、まぶしく光り輝いていました!!
ラストサムライたちが走り抜けた幕末。
近代国家へと日本が生まれ変わろうとするとき、彼らは何を夢みていたのでしょうか・・・
散っていったラストサムライたちの無念さが、福山龍馬の涙に、凝縮しています。
お見逃しなく!!


◆第33回「亀山社中の大仕事」
2010/08/15放送

長州の船と武器を薩摩の名義で購入するという龍馬(福山雅治)の策に、桂小五郎谷原章介)と高杉晋作(伊勢谷友介)は乗ることにする。長崎に戻った龍馬は、亀山社中の初仕事として意気込み、グラバー(ティム・ウェラード)に長州のための取り引きだと隠して薩摩の船購入の話をもちかけるが、交渉の場に薩摩の者がいないことにグラバーは疑念を抱き断る。西郷吉之助(高橋克実)は幕府を警戒して、この取り引きを龍馬たちだけで行わせたのだ。龍馬は正々堂々と頼もうとグラバー邸に乗り込み、この話が長州の払いであることを告げ、もうけ話をかぎつけたお慶(余貴美子)の口添えもあってグラバーは承諾する。
 龍馬はお元(蒼井優)がグラバー邸でキリストの像に十字をきる姿を見てしまう。龍馬はグラバーとの商談を長次郎(大泉洋)と惣之丞(要潤)に任せる。イギリスに留学していた長州の伊藤俊輔(尾上寛之)と井上聞多加藤虎ノ介)やグラバーの話を聞くうちに、長次郎は自分もいつかイギリスに行きたいと思うようになるのだった。長次郎の活躍で商談はまとまったが、お元に知られてしまう。お元は龍馬に、自分がキリシタンであることを黙っておいてもらう代わりに、この商談を長崎奉行に伝えないという取り引きを持ちかける。
第33回のツボ

亀山社中の大仕事とは、ずばり、武器と船を買うこと。
長崎奉行の目を盗んで、ひそかに武器を長州に送り届けるなんて、ミッションインポッシブルじゃありませんか!!
そんな社中たちの動きをひそかに見張る芸子のお元。敵か味方か!!
龍馬とお元のシーンも見逃せません。
グラバーが明治維新で果たした役割は大きかったんですね。
亀山社中を通じて長州が手に入れた武器は、幕府との戦いに使われることになっていきます。


◆第32回「狙われた龍馬」
2010/08/08放送

下関に来なかった西郷(高橋克実)を追って、京の薩摩藩邸にやってきた龍馬(福山雅治)と中岡慎太郎上川隆也)は面会を断られ、龍馬は伏見の寺田屋へ向かう。そこで龍馬は新選組近藤勇原田泰造)がお龍(真木よう子)に酒の相手をさせているのを知り、危険を冒して近藤を泥酔させお龍を助ける。近藤は龍馬にとって、以蔵を追い、亀弥太を殺した憎き相手だったが刀を抜くことを思いとどまる。同じとき、千葉重太郎(渡辺いっけい)が、妹・佐那の思いのために龍馬を追って寺田屋を訪れていた。重太郎はお登勢(草刈民代)とお龍の会話から龍馬が日本を変えるという大きな仕事にまい進していることを知る。
寝入っていた近藤が目を覚まし、龍馬の正体に気づいて刀を抜くが、千葉道場の当主である重太郎が加勢するのを見てその場を去る。重太郎はお龍の龍馬への気持ちにも気づき、黙って江戸へと帰っていく。西郷と会い、西郷が幕府の隠密の存在で下関を通り過ぎたことを知った龍馬は、また険悪な関係に陥った薩長を再び結びつけるために、思いもかけない策を提案する。それは幕府の目が光っていて武器を購入できない長州のために、薩摩藩の名義で武器を購入するという奇策だった。
鈴木CP的おすすめシーン

この回では、久しぶりに京都に戻って来た龍馬(福山雅治)が、お龍(真木よう子)と再会します。
また、新選組近藤勇原田泰造)との意外な場所での対決があります。
第32回のサブタイトルは「狙われた龍馬」ですが、その意味には2つあって、1つは新選組が狙っているということ、しかしもう1人、龍馬を違った意味で狙っている人物が登場します。これは、見てからのお楽しみ!
さらには、龍馬の入浴シーンも久々に登場です。


◆第31回「西郷はまだか」
2010/08/01放送

龍馬(福山雅治)は西郷吉之助(高橋克実)から、長州と手を結んでもよいという答えを引き出す。龍馬は高杉晋作(伊勢谷友介)に会うために、陸奥陽之助(平岡祐太)とともに大宰府に向け旅立つ。大宰府には、都を追われた三条実美(池内万作)ら攘夷(じょうい)派の公家たちが幽閉されていた。龍馬らが大宰府に着くと、すでに高杉は去ったあとだった。
三条たちを警護していたのは、かつて土佐勤王党にいた中岡慎太郎上川隆也)だった。龍馬は、薩摩と長州を結びつけ新しい世の中の仕組みを作りたいということを、三条と中岡に話す。中岡もまた龍馬と同じように長州と薩摩が手を組めば、幕府を上回る勢力になると考えていた。中岡は、下関に西郷を連れていくと約束して薩摩に向かう。
一方、龍馬と陸奥は下関に向かい、桂小五郎谷原章介)に再会。龍馬は、桂に長州と薩摩が手を結ぶことが長州藩、そして日本を異国から守る最善の方法だと説く。龍馬の必死の説得により、桂は下関で西郷が来るのを待つことにする。
一方、中岡もようやく西郷を連れて下関へと出発するが、二人を乗せた船には、幕府の隠密が潜んでいた。
鈴木CP的おすすめシーン

岡慎太郎上川隆也)、初登場の回です。かつて坂本龍馬役も経験したことがあり、大河ドラマ功名が辻』では山内一豊役を熱演した上川さんが、龍馬の相棒である中岡慎太郎をどう演じるか、ぜひ楽しみにしてください。
特にラストシーンの上川さんのお芝居は必見!中岡慎太郎の熱血キャラ、さく裂です!


◆第30回「龍馬の秘策」
2010/07/25放送

長崎滞在の龍馬(福山雅治)たちは、船を借りることもできずに途方に暮れていた。そこへ、土佐勤王党だった池内蔵太(桐谷健太)が訪ねて来る。池は高杉晋作(伊勢谷友介)とともに長崎に潜伏していたのだった。龍馬は池に連れられて高杉に会いにいく。そこには、引田屋で出会った伊藤俊輔 (尾上寛之)と井上聞多加藤虎ノ介)もいた。高杉は長州藩が幕府に従わず戦いぬく覚悟であると語る。
龍馬が小曽根邸に戻ると、長次郎(大泉洋)がカステラ作りをして金を稼ごうと提案する。龍馬はカステラを長崎で売ってよいかと長崎の豪商、大浦慶(余貴美子)や小曽根乾堂(本田博太郎)に相談する。大浦慶は龍馬たちに興味を覚え、カステラ作りに必要な金を貸す。そして、龍馬たちは偶然引田屋の芸子のお元(蒼井優)と町で出会う。お元は長崎奉行・朝比奈昌広(石橋凌)に情報を伝える隠密として働いているのだが、実はキリシタンだった。
龍馬は西郷吉之助(高橋克実)に長州と手を結んではと提案する。朝敵である長州と結びつけば、薩摩も朝敵となるおそれもある。西郷が出す答えは…。
鈴木CP的おすすめシーン

坂本龍馬(福山雅治)が、「薩長同盟」を思いつくという回です。もちろん、その部分がメインですが、個人的に紹介したいのは龍馬たちのカステラ(カステイラ)作りですね。
日本を変えるという大きな志とは別に、龍馬たちも日々食べていかなくてはいけない。そこで思いついたのが、カステラ作り。
これは史実的な事実で、亀山社中の博物館には海援隊のカステラ作りのレシピが展示されています。
ぜひ、幕末のイケメンたちによる、“3分クッキング”のような、楽しいカステラ作りをお楽しみください。


◆第29回「新天地、長崎」
2010/07/18放送

神戸の海軍操練所が閉鎖され、龍馬(福山雅治)たち脱藩浪士は薩摩藩の西郷吉之助(高橋克実)と小松帯刀滝藤賢一)に身を預け、大坂から薩摩へ航行中、長崎に立ち寄る。小松や西郷は、蒸気船を操る技術を持つ龍馬たちに、薩摩の船の操船をさせようと考えていたが、龍馬は近藤長次郎大泉洋)や沢村惣之丞(要潤)らとともに、藩の世話にならずに生きていく道を探そうとする。
龍馬たちは蒸気船を手に入れるために、イギリス商人であるグラバー(ティム・ウェラード)を訪ね、惣之丞や陸奥陽之助(平岡祐太)は得意の英語を使って交渉する。しかし、グラバーは龍馬たちを信用せず、船を借りることは出来なかった。そこで龍馬たちは花街である丸山の料亭・引田屋(ひけたや)に乗り込み、そこに集まる諸藩に船を借りようとする。その引田屋では、外国から最新の銃を買うためにひそかに長崎に潜り込んでいた長州藩高杉晋作(伊勢谷友介)や井上聞多加藤虎ノ介)、伊藤俊輔(尾上寛之)らが酒を飲んでいた。高杉の部屋では芸子のお元(蒼井優)が踊りを披露していた。そこへ龍馬たちが入り込んでくる。さらに、そこへ別の部屋で飲んでいた薩摩藩士たちが、長州藩士がいると聞いて飛び込んでくる。龍馬たちの前で長州藩士と薩摩藩士が刀を抜いて一触即発の事態となるが・・・。
鈴木CP的おすすめシーン

第3部の始まりであるこの回の見どころは、やはり長崎で登場する高杉晋作(伊勢谷友介)、お元(蒼井優)、小曽根乾堂(本田博太郎)など、キャラの立った新登場メンバーですね。それぞれのキャラクターの個性的なビジュアルとお芝居にぜひ注目してください。
もう1つは、長崎の街です。かなり大がかりなロケを行ったので、『龍馬伝』ならではの幕末時代の長崎をご覧いただけると思います。また、長崎の伝統芸能である「龍踊り(じゃおどり)」も登場します。



◆第28回「武市の夢」
2010/07/11放送

龍馬(福山雅治)は、武市半平太大森南朋)を助けるために、吉田東洋を殺したのは自分だと後藤象二郎青木崇高)にうそをつく。後藤は逃げ去った龍馬を全力で捕らえようとする。一方、龍馬が土佐に現れ、自分が東洋殺しの下手人だと認めたことを聞いた山内容堂近藤正臣)は、武市の牢(ろう)を訪れる。容堂は、尊王運動と土佐藩との板挟みになりながらも土佐藩に忠義を尽くそうとした武市と、徳川家のやり方に納得せずとも徳川家に忠義を尽くさなくてはならない容堂自身が似ていると武市に話す。容堂の予期せぬ優しい言葉に、武市は感激するのだった。
その夜、龍馬と岩崎弥太郎香川照之)は武市の牢に忍び込む。龍馬は自分が罪をかぶり、武市を助けようとしたことを話す。しかし、武市は自ら罪を認め切腹する決意を語り、龍馬には日本を変え、異国から日本を守ってほしいと話す。以蔵(佐藤健)はざん首、武市は切腹と刑が決まる。
大坂に戻った龍馬は近藤長次郎大泉洋)や沢村惣之丞(要潤)たちに、自分たちが海軍操練所で身につけた航海術を使って、日本を変えていくという決意を語る。
近藤正臣的おすすめシーン

大殿様である容堂が、わざわざろう屋にいる武市半平太大森南朋)のところへ出向くシーンがあります。
そこで半平太に「腹を切りや」と言う。これは、すごいプレゼントなんだよね。武士に腹を切る名誉を与えるということは。
そのときぼくは、脚本には書いてないし、監督からも言われていないこと、つまりアドリブであることをやるんです。近藤正臣的には、第28回は、このシーンがおすすめです。
と言うか、このシーンしか容堂は登場しないんじゃないか・・・。
(近藤さんのアドリブについては、第28回(7.11放送)放送終了後に本ホームページにアップされる
近藤正臣インタビュー 第二回」をお読みください)
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第27回「龍馬の大芝居」
2010/07/04放送

海軍操練所が閉鎖され、龍馬(福山雅治)たちは行き場所を失っていた。龍馬はお龍(真木よう子)を預けた伏見の寺田屋に足を運ぶ。薩摩藩の定宿でもあるという寺田屋の女将(おかみ)・お登勢(草刈民代)に薩摩藩のことについて話を聞こうと思ったのだ。海軍操練所に引き入れてしまった仲間たちを生かす道を龍馬は考えていた。龍馬は、大坂の大和屋に行き、薩摩藩の世話になるべきかどうか議論していた。大和屋の娘のお徳(酒井若菜)も近藤長次郎大泉洋)の行く末を心配していた。そこに溝渕広之丞(ピエール瀧)が弥太郎(香川照之)から龍馬にあてた手紙を携え現れる。その手紙には龍馬に土佐に戻るよう書かれていた。
そのころ土佐では、武市半平太大森南朋)が投獄され、岡田以蔵(佐藤健)は厳しい拷問にあっていた。龍馬はひそかに土佐に潜入し、坂本家に帰ってくる。突然の龍馬の帰宅に驚く乙女(寺島しのぶ)たちだが、龍馬は権平(杉本哲太)に坂本家から自分を離縁してほしいと頼む。龍馬は弥太郎の協力で、吉田東洋殺しにかかわる情報を集め、後藤象二郎青木崇高)に会いに行く。そして東洋を殺したのは自分だとうそをつくのだった。
近藤正臣的おすすめシーン

容堂が高知城の茶室で、茶人の宗林を相手にお茶を点(た)てるシーンがあります。このシーンは演じていて、うれしかったなあ。やっと酒じゃない飲み物が出てきたと(笑)。容堂は登場するたびに酒を飲んでいる。たまには、ほかのものを飲みたいとずっと思っていたから。しかも、そのお茶がとてもおいしかった(笑)。またこのシーンは、容堂の心の中がかいま見られるシーンでもあります。
第27回のツボ

海軍操練所が閉鎖され、行き場を失った龍馬(福山雅治)たち!!
いよいよ第2部も大詰め、クライマックスへ向かいます。
弥太郎(香川照之)と龍馬が武市(大森南朋)の命を救うために、自らの命を賭ける!!
そして、思わぬ人が再び登場。
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第26回「西郷吉之助」
2010/06/27放送

海軍操練所が閉鎖されることになり、勝麟太郎(武田鉄矢)は龍馬(福山雅治)を薩摩藩の西郷吉之助(高橋克実)に会わせることにする。龍馬は、西郷に薩摩と長州が戦っている場合ではないと意見するが、西郷は幕府も長州も油断がならないと反論する。逆に、西郷は勝から操船技術をもつ龍馬たちを薩摩に引き取ってほしいと頼まれていると話す。龍馬は、長州を討った薩摩に従う気にはなれなかった。いよいよ海軍操練所が閉鎖され、勝が江戸に戻る日がやってくる。勝は龍馬たちに「日本を世界と互角に渡り合える国にしてほしい」と言い残して去っていく。脱藩者である龍馬たちは操練所が閉鎖されても土佐藩には帰ることができなかった。
その土佐では、岩崎弥太郎香川照之)が、武市半平太大森南朋)から毒入りのまんじゅうを預かっていた。岡田以蔵(佐藤健)がこれ以上拷問で苦しまないように毒殺を依頼されたのだった。弥太郎は以蔵の苦しみを間近で見て、毒殺すべきかどうか悩んだ末、ついに以蔵に毒まんじゅうを食べさせようとする。
龍馬たちは、近藤長次郎大泉洋)の妻・徳(酒井若菜)がいる大坂に向かうことにする。
鈴木CP的おすすめシーン

26回のおすすめシーンはなんと言っても高橋克実さん演じる西郷吉之助と龍馬の初対面シーン。
西郷さんのビジュアルは龍馬伝オリジナルの、凄みある見たことの無い西郷さん像になっていますので、お楽しみに。
個人的こだわりのおすすめシーンは、弥太郎(香川照之)から毒まんじゅうを渡される以蔵の、迫真の演技。切ない気持ちがビンビン伝わる、佐藤健さんの表情から目が離せません。
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第25回「寺田屋の母」
2010/06/20放送

龍馬(福山雅治)は伏見の船宿・寺田屋で、亡き母・幸(草刈民代)にそっくりの女将(おかみ)・お登勢(草刈民代=二役)に出会い、思わず泊まることに。そして、お登勢に励まされ、新たな気持ちで神戸海軍操練所に戻っていく。
池田屋で多くの同志を殺された長州藩は、再起をかけて京に攻め入り、会津藩との戦いが始まる。後に蛤御門の変と呼ばれる戦いである。勢いに乗った長州軍に押される会津兵を助けたのは薩摩軍だった。長州藩は総崩れとなり、久坂玄瑞(やべきょうすけ)も自刃する。
海軍操練所にも京の戦が知らされ、龍馬は自らの目で戦場となった京を見に行く。焼け野原となった京で龍馬は復しゅうを誓う桂小五郎谷原章介)と出会う。龍馬は焼け出されたお龍(真木よう子)を、お登勢に託す。幕府の内部では、長州を徹底的にたたくべきだという一橋慶喜田中哲司)と、内戦は避けるべきだという勝麟太郎(武田鉄矢)が対立。勝は海軍操練所閉鎖を命じられてしまう。
近藤正臣的おすすめシーン

一時は、土佐勤王党の弾圧に執念を燃やしていた容堂が、この回ではもう熱が冷めている。武市半平太大森南朋)の上士からの格下げを願い出る後藤象二郎青木崇高)に「武市武市と・・・どういてわしがそんな下賎(せん)な男のことを考えんといかんがじゃ」と一喝する。容堂にとって、もう勤王党も半平太もどうでもいいのです。何を考えているかわからない男、予定調和の中で生きていない男。逆に言えばそこが、容堂の魅力かもしれない。
ほかの人たちが、現実に今起こっていることばかりを見て騒いでいるときに、容堂はもうその先を見ている、読んでいる。そういう男ではないでしょうか。
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第24回「愛の蛍」
2010/06/13放送

京の池田屋に向かった龍馬(福山雅治)は、亀弥太(音尾琢真)の死を目の当たりにする。池田屋を襲撃したのは新選組だった。怒りに震える龍馬は、引き上げていく新選組に挑もうとするが、居合わせた桂小五郎谷原章介)に止められる。桂は池田屋で殺された者たちの無念をいつか必ず晴らすと誓う。そのころ土佐では、以蔵(佐藤健)が厳しい拷問を受けていた。吉田東洋殺しの犯人を吐かせようという後藤象二郎青木崇高)の追及が続いていた。武市半平太大森南朋)は以蔵が拷問で苦しむ声を間近に聞きながら、じっと堪え忍ぶしかなかった。坂本家の伊與(松原智恵子)は武市家を訪ねて、武市の妻・冨(奥貫薫)を慰める。
龍馬はお龍(真木よう子)の家に身を隠していたが、亀弥太の死を防げなかった自分自身にいらだっていた。そのころ、勝麟太郎(武田鉄矢)は幕府の老中に呼び出され、池田屋での策謀に神戸海軍操練所の浪士がいたことについて詰問される。お龍は、亀弥太が志を貫いて死んだのだから褒めるべきだと龍馬に言う。その言葉を聞き、龍馬も自分の志を取り戻す。京を出発して、神戸に戻ろうとする龍馬。龍馬は伏見の船宿・寺田屋で亡き母にそっくりの女性を目撃する。
第24回のツボ

武市半平太と妻・冨の物語は、これから、ますます深まっていきます。
「愛の蛍」というタイトルの意味は、ドラマを見れば納得していただけると思います。
幕末、志のために命を落とした者たちの魂が、蛍の光となって美しくも悲しく乱舞します。
悲劇が続く時代に、愛を失わなかった男たち、女たちのドラマ。お楽しみに!!
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第23回「池田屋に走れ」
2010/06/6放送

龍馬(福山雅治)、勝(武田鉄矢)ら勝塾の面々は、近藤長次郎大泉洋)と大和屋の娘・徳(酒井若菜)の婚礼を祝う。そして、いよいよ神戸海軍操練所が完成する。待ちに待った操練所で操船術や砲術について学ぶ龍馬たち。しかし、そのなかで、ひとり望月亀弥太音尾琢真)は思い悩んでいた。かつての勤王党の仲間たちが土佐藩に捕らえられ、攘夷(じょうい)を叫んだ長州藩が朝廷から追われ、時代は亀弥太が思い描く方には向かっていなかった。
同じころ、薩摩藩会津藩らによって京を追われた長州の久坂玄瑞(やべきょうすけ)たちは、帝を攘夷派の手に奪い返そうとたくらんでいた。過激な攘夷派は土佐でも弾圧され、後藤象二郎青木崇高)による武市半平太大森南朋)への尋問は厳しさを増していた。時代の流れからひとり外れた岩崎弥太郎香川照之)は、妻の喜勢(マイコ)との間に長女が誕生し、幸せをかみしめていた。
操練所では、紀州脱藩浪士の陸奥陽之助(平岡祐太)が憎まれ口をたたきながら秀才ぶりを発揮していた。龍馬は望月亀弥太の姿が見えないことに気づく。亀弥太は京の池田屋長州藩の志士たちと会い、帝を奪う計画を立てていた。龍馬は亀弥太を探しに京へ向かう。
近藤正臣的おすすめシーン

山内容堂が、極楽浄土が描かれた屏風(びょうぶ)を気持ち良さそうに眺めながら「極楽ゆうところはえいのぉ」と言うシーンが登場します。
これは容堂という男の弱さと悲しさを象徴的に描いているシーンだと思う。酒を飲みながら、金ぴかのきれいな着物を着て、「極楽はええなぁ」と言う。大殿様という土佐では最高位の立場にいながら、実は容堂の心は地獄にいる。そう考えると、悲しい男だね。先のいろいろなことがわかってしまうだけに、悲しいんだろうね。
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第22回「龍という女」
2010/05/30放送

大坂の専称寺で航海術を学ぶ龍馬(福山雅治)たち土佐藩士に、土佐への帰国命令が届く。勤王党の弾圧を始めた容堂(近藤正臣)が発した命令だった。帰国を拒む龍馬たちは再び脱藩浪士の身となってしまう。龍馬たちが身を寄せる大和屋の徳(酒井若菜)は商人だった近藤長次郎大泉洋)を心配していた。そして、龍馬の身を案じた乙女(寺島しのぶ)からは、龍馬に金5両が届けられる。岡田以蔵(佐藤健)は、なつ(臼田あさ美)のもとで身を隠していたが、役人におびえるなつを見て、なつのもとを去っていく。しかし、なつは龍馬たちに以蔵を探してほしいと頼む。龍馬は、なつのために京都に向かう。そのころ土佐では、捕らえられた武市(大森南朋)の牢(ろう)のそばで、島村衛吉(山粼雄介)が東洋(田中泯)暗殺犯を探そうとする後藤象二郎青木崇高)の拷問を受けていた。京で以蔵を探す龍馬は扇岩という宿に泊まる。そこで宿屋の主人とひとりの女が言い争う声を聞く。その女はお龍(真木よう子)という名で、ヤクザ者に連れ去られた妹たちを助けにいこうとしていたのだった。龍馬は持ち合わせていた5両をお龍に貸す。そして、再び以蔵を探して京の町にでた龍馬は、新選組に追われる以蔵を発見する。
佐藤 健的おすすめシーン

この週の以蔵は、京の町を逃げ回ります。
土佐藩士に追われ、新選組に追われ、ボロボロの格好で、あるときは素足で。
この逃げ回るシーンを撮影したときはすごく寒くて、石がごろごろ転がっていて、汚い水たまりがあるような場所を走り回るんですけど、はだしだからもう足が冷たくて冷たくて、最後のほうは足の感覚がなくなるくらいでしたね(笑)。
まだまだ経験の少ない役者人生ですけど、この『龍馬伝』はホント、「ああ、今日の撮影が今までで一番つらかった!」という記録を何度も更新しましたね。
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第21回「故郷の友よ」
2010/05/23放送

龍馬(福山雅治)は土佐で平井収二郎宮迫博之)が切腹させられたと知り、土佐に戻った武市半平太大森南朋)の身を案じていた。龍馬は再び京にいる勝麟太郎(武田鉄矢)を訪ねる。勝は急いで日本の海軍を作らねばならないと龍馬に語る。そのころ、朝廷では過激な攘夷(じょうい)を叫ぶ長州を京から追い出そうと、薩摩藩が秘密裏に公家たちに近づいていた。そして後に八月十八日の政変と呼ばれる事件が起こり、三条実美(池内万作)ら攘夷派の七人の公家たちは追放されてしまう。帝は異国との戦をのぞんではいなかったのだ。同じころ京都に潜伏していた岡田以蔵(佐藤健)は土佐藩だけでなく、幕府からも追われる身となっていた。京で過激な攘夷派が追放されたのを見て、山内容堂近藤正臣)が、とうとう勤王党の弾圧を本格的に開始する。土佐勤王党の本部が置かれていた武市道場はつぶされ、武市半平太にも追っ手が差し向けられる。武市は冨(奥貫薫)に別れを告げ、役人たちに連れられていく。近藤長次郎大泉洋)は土佐には戻らないと宣言するが、龍馬は土佐に戻って武市たちを救いたいと勝に懇願する。勝は龍馬ひとりが土佐に戻っても武市を助けることはできないと言って、龍馬を引き止める。
鈴木CP的おすすめシーン

土佐に帰った武市半平太大森南朋)は、きっと容堂公(近藤正臣)によって投獄されるはず。
それを助けるために「土佐に帰らせてくれ」と訴える龍馬(福山雅治)と、それを止める勝邾太郎(武田鉄矢)とのシーン。これは、いいですね。福山さんと武田さんが、お互いに一歩も引かない、白熱した芝居をぶつけ合っています。
またこの回には、撮影しながら技術さんをはじめスタジオのみんなが涙したという名場面もあります。土佐の役人が半平太を逮捕しに来たときの、半平太と冨(奥貫薫)の別れのシーンです。ハンカチを手にご覧ください。
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第20回「収二郎、無念」
2010/05/16放送

龍馬(福山雅治)は大坂の専称寺で航海術の勉強に励んでいた。平井収二郎宮迫博之)が投獄されたことを知った龍馬は、京に滞在中の勝(武田鉄矢)に会いに行く。龍馬と入れ違いに、兄の権平(杉本哲太)が専称寺を訪れる。脱藩を許された龍馬に会いに来たのだった。龍馬は勝から海軍塾を続けて行くための資金が足らないと聞き、越前福井藩の前藩主・松平春嶽夏八木勲)のもとへと向かう。春嶽に会った龍馬は『生きる金』として千両を貸してほしいと頼む。そこに居合わせた横井小楠(山崎一)から西洋のデモクラシーについて話を聞く。
土佐では弥太郎(香川照之)が商売を始めようと材木を仕入れたが、売れずに困っていた。そして、武市半平太大森南朋)は後藤象二郎青木崇高)に収二郎の命ごいをし、山内容堂近藤正臣)にも頼み込むが、容堂は収二郎に切腹を命じる。武市は収二郎に会い、命を救えなかったことをわびる。
近藤正臣的おすすめシーン

この週は、山内容堂とクワガタ。
容堂がなぜかクワガタと遊びます(笑)。
でも、そのシーンを撮影したころはまだ寒くて、冬眠しているクワガタを無理やりスタジオに連れて来たもんだから、最初は寝ぼけていてほとんど動かない。それが、スタジオの照明でだんだん暑くなってきて、ちょっとずつ動くようになってきた。撮影の最後のほうでは、しっかり目がさめた上に興奮したのか、肩の上にのせていたらぼくの耳をはさみやがった!この歳になってクワガタに耳をはさまれるとは思わなかったねぇ。はさまれるシーンは映らないけど、「あぁこのあと、容堂は、近藤は、クワガタに耳をはさまれるんだな」と思いながらぜひ放送をご覧ください。
宮迫博之的おすすめシーン

収二郎は、夢半ばで切腹します。実際過去には、収二郎のように切腹させられた人がたくさんいたわけです。今回のシーンも、そのままではないにしろ、そういう事実があったのは確かなわけで、(大森)南朋くんともよく話しますが、あの時代の人たちは本当にかわいそうやなと思います。でもそういう時代があって、今の時代があるんだと思いながら見てもらうと、切ないだけでなくいろいろ深く考えながらドラマを楽しんでもらえるのではないでしょうか。
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第19回「攘夷(じょうい)決行」
2010/05/09放送

上洛した将軍家茂(中村隼人)は孝明天皇に5月10日に攘夷を決行すると約束する。龍馬(福山雅治)の薦めで岡田以蔵(佐藤健)は勝麟太郎(武田鉄矢)の用心棒をしていた。以蔵は武市半平太大森南朋)に人斬(き)りを命じられるのが嫌で逃げ出してきたのだった。以蔵と龍馬が居酒屋で酒を飲んでいると、そこに平井収二郎宮迫博之)が現れる。収二郎は土佐藩の役人に追われていた。収二郎は青蓮院宮から土佐藩改革の令旨(りょうじ)を前藩主である山内容堂近藤正臣)に断りもなくもらい受けたことをとがめられたのだった。武市と勤王党員たちは、将軍が攘夷を約束したその日、攘夷のための出陣の命令が下るのをひたすら待ち続けていた。幕府は朝廷には攘夷を実行すると約束しながら、外国とひそかに通じ合っていた。
一方、長州にもどった久坂玄瑞(やべきょうすけ)は5月10日に外国船の砲撃を始めるが、実際に攘夷を行ったのは長州藩のみだった。武市は攘夷の夢が叶わなかったことを知り、土佐藩に捕らえられた収二郎を助けるために、土佐に戻ろうとする。龍馬は土佐に戻れば武市も捕らえられてしまうと、必死に武市を制止する。
佐藤 健的おすすめシーン

勝先生(武田鉄矢)の用心棒をやっているのですが、第19回では武市(大森南朋)さんと再会し、龍馬(福山雅治)さんと武市さんの間で板挟みになりますね。でも、以蔵としては、もう人斬りをしたくないんだと思います。
この回で見てほしいのは、以蔵がなつの部屋にいるところに土佐藩の役人がやって来くるのですが、そのとき以蔵は2階の部屋の窓から屋根へ飛び出て逃げます。小さな窓ですが、刀を持っているのにもかかわらず、自分ではうまく飛び出せたと思うのでぜひそのシーンを(編集でカットされていなければ)みてほしいです(笑)。
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第18回「海軍を作ろう!」
2010/05/02放送

勝麟太郎(武田鉄矢)の弟子となった龍馬(福山雅治)と長次郎(大泉洋)は船で大坂へ向かっていた。神戸に海軍操練所ができるまで、大坂の専称寺の勝塾で学ぶことになる。龍馬と長次郎が勝塾の訓練生を集めに大坂の町に出ると、龍馬とともに脱藩した沢村惣之丞(要潤)と出くわす。龍馬は一緒に海軍を作ろうと惣之丞を勝塾に誘う。一方、第14代将軍・徳川家茂中村隼人)は京に入る。武市半平太大森南朋)は、将軍に確実に攘夷(じょうい)を約束させようと朝廷内で画策する。過激な攘夷派を嫌う山内容堂近藤正臣)は武市の動きを封じるために、土佐勤王党を分裂させようとたくらむ。大坂で龍馬と長次郎は大和屋という商家に寝泊まりしていた。そこに、土佐勤王党望月亀弥太音尾琢真)、高松太郎川岡大次郎)、千屋寅之助(是近敦之)が現れ、勝塾の入門を希望する。同志を得て喜ぶ龍馬と長次郎だが、これが容堂の策略とは気づかなかった。さらに、容堂は勤王党のナンバー2の平井収二郎宮迫博之)にも策をめぐらし、武市から離反させようとする。

そんなとき、岡田以蔵(佐藤健)は、武市に命じられ勝を・・・
鈴木CP的おすすめシーン

この回は見どころがたくさんありますが、まずは海軍塾(海軍操練所)ですね。ここで、『龍馬伝』的セットの極致をお見せします。「これって、スタジオ?」ときっと驚かれるはずです。もちろん、訓練をしている若者たちの迫力、躍動感、楽しさもお楽しみください。あと、個人的には、海軍塾の東北弁の鬼教官・佐藤与之介役の有薗芳記(ありぞのよしき)さんに注目してほしいと思っています。ちょっと、笑えるキャラクターです。
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第17回「怪物、容堂」
2010/04/25放送

勝麟太郎(武田鉄矢)の弟子となった龍馬(福山雅治)は、ジョン万次郎(トータス松本)からアメリカの大統領制について話を聞く。龍馬は万次郎にアメリカは世界一の大国になるだろうとも教わる。そんなすばらしい国から、なぜ日本に帰ってきたのかと尋ねる龍馬。万次郎が語るその理由は・・・。

勝は龍馬とともに人材を集め、海軍塾を開き、日本の海軍を作ろうと計画していた。勝は龍馬を連れて各藩の屋敷を訪ね、海軍塾への人材提供を頼みこむ。龍馬は千葉道場に戻り、佐那(貫地谷しほり)と重太郎(渡辺いっけい)に自分の生きる道を見つけたと話す。
そのころ、京に戻った武市半平太大森南朋)は将軍後見職である一橋慶喜田中哲司)が上洛したときに、慶喜に会えるように身分を引き上げてほしいと三条実美(池内万作)に願い出る。
ある日、勝は龍馬を連れて土佐藩の前藩主・山内容堂近藤正臣)の屋敷に行き、海軍塾の人材を土佐藩からも出してほしいと頼みこむ。さらには土佐藩を脱藩した者の罪も免じてほしいと願い出る。容堂は、海軍塾への人材提供は快諾したものの、脱藩の罪に関しては許さなかった。
同じころ、土佐では弥太郎(香川照之)が材木を仕入れて、ひともうけを狙っていた。

龍馬は神戸に海軍塾をつくるために江戸を離れることとなり、千葉家に別れのあいさつに行く。そして最後に佐那との試合を申し込む。激しく打ち合う二人。試合を終えて、佐那は涙をこらえて龍馬を見送り、生涯龍馬だけを思い続けようと心に誓う。龍馬は近藤長次郎大泉洋)とともに江戸から大坂へと向かった。龍馬の胸は希望に燃えていたが、一抹の不安も抱えていた。それは容堂との会見の際・・・。
鈴木CP的おすすめシーン

千葉佐那(貫地谷しほり)と龍馬(福山雅治)の別れのシーンは、名場面です。ぜひ、2人の別れのシーンと、千葉家の心温まるやりとりを楽しんでください。
個人的には、千葉家の3人は顔が似ていると思うのですが、みなさんはどう思われますか?キャスティングのときには気づきませんでしたが、出来上がった映像を見ると本当の親子のように見えます。ぼくだけでしょうか?
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第16回「勝麟太郎
2010/04/18放送

土佐を脱藩した龍馬(福山雅治)は江戸の千葉道場に現れる。佐那(貫地谷しほり)は龍馬を一途に待ち続けていた。佐那の兄・重太郎(渡辺いっけい)も龍馬が戻ってきたことを喜ぶ。しかし、龍馬は幕府の軍艦奉行並の勝麟太郎(武田鉄矢)に会うために江戸に来たのだった。
龍馬は重太郎の取り計らいで幕府の政事総裁職松平春嶽夏八木勲)に会い、勝への紹介状を書いてもらうことに成功する。龍馬は紹介状を携え、赤坂にある勝の屋敷を訪れる。勝の屋敷で龍馬の前に現れたのは、龍馬の幼なじみでまんじゅう屋の長次郎(大泉洋)だった。長次郎は、日本のために役に立ちたいという志を持って江戸に出てきたのだった。龍馬は、勝の弟子になりたいと申し出るが、勝は拒否する。
三条実美(池内万作)を警護して江戸に来た武市半平太大森南朋)が岡田以蔵(佐藤健)と平井収二郎宮迫博之)を連れて勝の屋敷を訪れる。武市は、開国派の勝を、ことによってはきり捨てようという覚悟で乗り込んできたのである。勝は武市の言葉から、龍馬が『幕府も藩もいらぬ』という考え方をもっていることを知り、龍馬に興味を抱き始める。そして、龍馬を呼び出しもう一度、腰をすえて話をしてみる。そこで龍馬が語りだした“龍馬が考える攘夷(じょうい)” とは・・・
鈴木CP的おすすめシーン

龍馬(福山雅治)と勝海舟(武田鉄矢)の出会いのシーンに注目です。これは、『龍馬伝』オリジナル。勝の人事面接に龍馬がやって来て、大げんかするという非常にざん新な出会いをお楽しみください。そして、けんかした2人がどうやって結びついて行くのか?まさに、福田脚本の真骨頂です。
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第15回「ふたりの京」
2010/04/11放送

龍馬(福山雅治)は大坂から京へと向かっていた。京には、三条家に仕える加尾(広末涼子)がいる。武市半平太大森南朋)も藩主・山内豊範(染谷翔太)とともに京に入っていた。武市は公家の尊王攘夷(じょうい)派・三条実美(池内万作)に拝謁(はいえつ)し、徳川幕府に攘夷を実行させるために、帝の勅命を持って江戸に乗り込むことを提案する。武市とともに京に入った平井収二郎宮迫博之)は妹の加尾と久しぶりの対面をしていた。収二郎は龍馬が武市を裏切り土佐藩を脱藩したことを加尾に教える。岡田以蔵(佐藤健)は土佐勤王党のために、勤王党の名をかたる者や開国派の人々を暗殺していた。
同じころ、龍馬が加尾を訪ねてくる。最初、龍馬を拒絶する加尾であったが、結局は兄の忠告を破り龍馬と一夜を過ごす。

土佐に戻った弥太郎(香川照之)は農民と同様の生活を送っていた。しかし、侍としての意地がなかなか捨てきれない。

加尾にかくまわれていた龍馬は、偶然以蔵に出会う。懐かしさのあまり、龍馬に抱きつく以蔵。龍馬、加尾、以蔵、懐かしい面々で酒盛りをしていると、龍馬はふとしたきっかけで、以蔵が殺人に手を染めていることを知る。三人は、自分たちが時代の流れのなかで、かつてのような友達のままではいられないことに気づく。
思い悩む龍馬に、加尾はある人物の名を告げる。その名は・・・。
鈴木CP的おすすめシーン

京都での、龍馬(福山雅治)と加尾(広末涼子)の別れのシーンですね。加尾は、龍馬というのはひとつの所にとどまる人ではないと思い別れを切り出します。このときの福山さんと広末さんの芝居は本当にすばらしい。どうぞ、ご期待ください。
柘植伊佐夫的おすすめシーン

見どころは加尾(広末涼子)ですね。土佐の加尾と京都での加尾では、立場が違うので、カツラや化粧が変わっています。土佐の加尾は“かわいい”ですが、京都の加尾はものすごく“きれい”です。今回の見どころは、龍馬はちょっとおいといて、加尾一直線で!
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第14回「お尋ね者龍馬」
2010/04/04放送

明治15年(1882年)・横浜、坂崎紫瀾(浜田学)は郵便汽船三菱社長・岩崎弥太郎香川照之)から脱藩した直後の龍馬(福山雅治)の話を聞きだそうとしていた。そこで弥太郎が語りだした話は----

文久2年(1862年)、土佐藩では、吉田東洋(田中泯)を暗殺した武市半平太大森南朋)が、藩の保守派と手を組み、藩主・山内豊範(染谷将太)の上洛を実現しようとしていた。武市は藩を動かすまでの力をつけていたのだった。
一方、後藤象二郎青木崇高)は姿を消した龍馬が東洋暗殺の実行犯とにらみ、弥太郎と井上佐市郎(金山一彦)に龍馬の捕縛を命じる。弥太郎は妻の喜勢(マイコ)を土佐に残し、井上とともに大坂に向かう。山内豊範の上洛のため、武市も勤王党の平井収二郎宮迫博之)、岡田以蔵(佐藤健)らとともに大坂に入る。同じころ、大坂の飯屋で沢村惣之丞(要潤)が溝渕広之丞(ピエール瀧)と脱藩したあとの龍馬の足取りについて語り合っていた。沢村と龍馬はともに脱藩したが、下関で二人は別れたのだった。
弥太郎と井上は、武市が龍馬をかくまっているのではないかと疑い、大坂で龍馬を探していた。と、二人の前に龍馬がふらりと現れる。井上は刀を抜いて龍馬を捕まえようとするが、北辰一刀流の使い手である龍馬に歯が立たない。龍馬は弥太郎に土佐へ帰るようにと言い残し、その場を去っていく。弥太郎は、凄(すご)みの増した龍馬をただ見送るしかなかった。

龍馬は、大坂の土佐藩の詰め所に半平太を訪ねる。お尋ね者に成り果てた龍馬と、かたや藩を動かすまでの実力者となった半平太。幼なじみである二人に間には、すでに越えることができない深い溝が広がっていた。半平太のやり方に納得ができない龍馬は、東洋暗殺者を探索する者が大坂に来ていることを知らせる。
その話を聞いた半平太は・・・
鈴木CP的おすすめシーン

この回は、やはり脱藩した龍馬が初めて姿を現すシーンですね。冒頭は、遠くを歩く姿や後ろ姿は映りますが、なかなか龍馬の顔は見えない。やっと登場するのは、大坂で弥太郎と再会する場面です。そのときの、ワイルドに変貌した福山さんをぜひ見てほしい。これがCP的なおすすめシーン。で、ぼくが個人的に気に入っているのは、龍馬が登場する前に、やはり大坂で溝渕広之丞(ピエール瀧)と沢村惣之丞(要潤)が出会うシーンで、なぜか何度も映る白い犬です(笑)。その犬に物語的な意味があるわけではないのですが、とても効果的に登場します。真っ白ではなく、背中が少し黒い犬です。ぜひ注目してください。
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第13回「さらば土佐よ」
2010/03/28放送

龍馬(福山雅治)は、武市半平太大森南朋)が吉田東洋(田中泯)を殺そうとしているのを知るが、龍馬自身が東洋の真意を問いただすことで、武市を押しとどめようとする。
後藤象二郎青木崇高)から龍馬暗殺の命を受けた弥太郎(香川照之)は、龍馬のお茶に毒を入れる。しかし、龍馬がお茶を飲む前に、弥太郎は龍馬の湯飲みを払いのけ、命を救う。
龍馬は、単身東洋邸へ赴き、武市にも参政させてほしいと願い出る。東洋は真に土佐藩のためを考えているのは自分だと語り、能力があれば下士であろうと取り立てるとも言う。しかし、武市にはその能力が無いから相手にしていないのだと龍馬に告げる。東洋は武市が思うような悪人ではないと、龍馬は悟る。そのころ武市は、ひそかに東洋暗殺を実行するための刺客を集めていた。
勤王党の中には、何もできない武市と土佐藩に見切りをつけ、脱藩を考える者たちも出始めていた。沢村惣之丞(要潤)は龍馬にともに脱藩しようと持ちかける。
龍馬は再び武市を訪ね、東洋を殺すべきではないと武市を説得する。武市は龍馬の気持ちをくみ、東洋を殺したりしないとその場をとりつくろうが、二人の間には深い溝ができていて、どうにもならないもどかしさに苦悩する龍馬。そんな悔しさと失望感で龍馬の心の中には、土佐を飛び出し日本のためになることをしたいという気持ちが、今まで以上にふつふつとわき始めていた。龍馬の気持ちを知った乙女(寺島しのぶ)たち坂本家の面々は、龍馬の脱藩をあらゆる形で援護する。家族の温かい心遣いに涙する龍馬。そして涙ながらに静かに龍馬を送り出す家族たち。その翌日、龍馬の姿は坂本家から消えていた。

龍馬が脱藩したころ、武市はついに東洋の暗殺を・・・
柘植伊佐夫的おすすめシーン

演出的には吉田東洋(田中泯)暗殺シーンが見どころでしょうね。でも、あえてマニアックな視点を。実は、江戸から帰って来てから、龍馬の雰囲気に変化があるんです。土佐にいたころの龍馬が着ている着物は青が基調ですが、江戸から帰って来てからは緑を基調にしています(笑)。
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第12回「暗殺指令」
2010/03/21放送

龍馬(福山雅治)は武市半平太大森南朋)らが結成した土佐勤王党に入り、沢村惣之丞(要潤)と出会う。沢村は、長州は久坂玄瑞(やべきょうすけ)らが今にも攘夷(じょうい)を決行しようとしていると話す。龍馬は久坂に会いに長州へと旅立つ。久坂は龍馬に、日本は異国に不公平な条約を押しつけられたのであって、幕府や藩などにこだわっていては、攘夷は実行できないと、熱く語る。

龍馬が土佐を留守にしているころ、弥太郎(香川照之)は、喜勢(マイコ)と結婚。弥太郎は吉田東洋(田中泯)によって、郷廻りという役人に取り立てられていた。
同じころ武市は、すぐにも攘夷実行のために決起をすべきだという勤王党を押さえきれなくなっていた。武市は藩がまとまって攘夷に向かわなければ、攘夷の実行は難しいと考え、勤王党の同志とともに東洋に面会を求める。そこで武市は、土佐藩は攘夷のために動くべきであると必死に訴えるが、東洋は山内家が恩ある徳川幕府に逆らうはずもないと、武市の訴えを退けたうえ、勤王党の面々の前で足げにする。屈辱的な扱いを受けた武市は・・・

一方、東洋門下の後藤象二郎青木崇高)は、東洋が龍馬の力を高く評価していることに嫉妬し、弥太郎に命じ龍馬を・・・
柘植伊佐夫的おすすめシーン

意外なところで、吉田松陰生瀬勝久)の愛弟子である久坂玄瑞役のやべきょうすけさんの頭が見どころです(笑)。通常は羽二重の上にカツラをかぶせますが、やべさんはカツラに月代(さかやき)※がくっ付いているという、ちょっと変わったカツラをつけています(わかりやすく言うとコントで使うカツラのようなもの)。ぜひ、注目してください。

※ 月代(さかやき):前額側から頭頂部にかけて半月形に、頭髪をそり落としたもの。
香川照之的おすすめシーン

わたくし岩崎弥太郎が、ついに結婚します。
どうしてこんな嫁が嫁いでくるんだというくらい、まあきれいな嫁が岩崎家へやってきます。無茶苦茶きたいない岩崎家に、本当に掃きだめに鶴のような嫁です。しかし、それには意味があって、第20回くらいでそれが明らかになります。
結婚式のシーンでは、相変わらず弥次郎(蟹江敬三)が飲んだくれます(笑)。
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第11回「土佐沸騰」
2010/03/14放送

龍馬(福山雅治)は結婚を約束した加尾(広末涼子)が、京に送られて以来、落胆していた。弥太郎(香川照之)は長崎で藩の金を使いこみ、役を解かれて土佐に戻ってきた。
同じころ、江戸では朝廷を無視して開国をした井伊直弼(松井範雄)が水戸浪士たちによって殺されるという、いわゆる桜田門外の変が起きた。これに刺激を受けた武市半平太大森南朋)は、土佐藩を攘夷(じょうい)一色に染め、朝廷を動かし、幕府の開国政策を改めさせようと考える。半平太の話に意気上がる下士たち。そんな半平太の言動は、いたずらに下士たちをあおるだけだと心配する龍馬。
そして直後に、上士が下士を切り殺し、その仇(あだ)討ちで下士の池田虎之進(笠原秀幸)が上士を切り殺すという事件が起きる。岡田以蔵(佐藤健)らは武市道場に集まり虎之進をかくまい、さらには上士たちと戦うと気勢を上げる。上士たちも下士たちに対抗して戦支度をして集まってくる。一触即発の事態となる上士と下士。
上士たちの集まっている屋敷に、藩の参政・吉田東洋(田中泯)が姿を現す。さらには弥太郎も現れ、上士たちに下士たちの動向を知らせる。弥太郎は東洋によって、郷廻りという役に取り立てられる。
そのとき、そこに龍馬が単身で乗り込んできて、上士を説得し事態の収拾を図る。その場に居合わせた東洋は、そんな龍馬の豪胆さに感心し・・・。

後日、東洋は自らの屋敷に龍馬を呼び出し、龍馬の身分を上士に引き上げるという。
一方、半平太らは攘夷を推し進めるため結成した『土佐勤王党』に加盟するよう龍馬に迫る。龍馬を取り囲む、下士たちの顔、顔、顔。
龍馬は・・・
香川照之的おすすめシーン

一度きれいになった弥太郎の身なりが、またちょっと汚くなりますね。この後第21回まで、ちょっときれいになったり、また汚くなったり、行ったり来たりが続きます。
またこの回は、龍馬が大きく変わっていくきっかけになるような出来事があるので、そこが見どころだと思います。
あとは、吉田東洋役の田中泯さんの妖怪だとしか言いようがない風体、にぜひ注目です。完全に怪談、もののけです(笑)。
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第10回「引きさかれた愛」
2010/03/07放送

龍馬(福山雅治)は江戸での2度目の剣術修行を終え、目録を千葉定吉(里見浩太朗)から授かる。龍馬にひそかに恋心を寄せていた佐那(貫地谷しほり)は龍馬に気持ちを打ち明けるが、龍馬は土佐に帰らなくてはならないと言う。土佐に戻った龍馬は加尾(広末涼子)に、剣術道場を開いたら夫婦になってほしいと求婚する。その言葉を待ち続けていた加尾は、喜びの涙を流す。
そのころ武市半平太大森南朋)は、幕府の大老・井伊直弼(松井範雄)が朝廷を無視してアメリカと通商条約を締結したことに憤り、攘夷(じょうい)を行うために土佐藩を動かそうと考えていた。
開国派の土佐藩参政・吉田東洋(田中泯)は後藤象二郎青木崇高)に命じて弥太郎(香川照之)を牢(ろう)から出し、外国との貿易が始まった長崎に派遣する。さらに東洋は、自分を含めた家臣たちの禄(ろく)を半減するなど、藩の財政改革を強力に推進し始めていた。東洋の改革により、既得権益を失った柴田備後(北見敏之)は半平太を利用しようと考える。
一方、半平太は開国派の東洋を土佐藩の藩政から退けようと、備後に近づく。半平太と備後は、朝廷内の攘夷派・三条実美(池内万作)らの動きを探るために、加尾の兄である平井収二郎宮迫博之)の許しを得て、加尾を隠密として京に送り込もうとする。

やっとのことで、龍馬との恋が成就したかに思えた加尾。しかし、その恋をかなえようとすれば、兄、収二郎は切腹をすると言う。そこで加尾が下した結論は… そして、龍馬は……
香川照之的おすすめシーン

第10回の見どころは、やはり龍馬が加尾にプロポーズするシーンですね。ぼくは見ていませんが、きっとすごくいいシーンになっているんじゃないかと思います。
あと、ろう屋から出た弥太郎が、吉田東洋(田中泯)に取り立てられます。それを受けて弥太郎の身なりが劇的にきれいになります。ですが、福山さんからあまりにも別人過ぎるので、歯の黒さは元のままにしておいてくれと言われて、本当はこの回から歯もきれいにしようと思っていたのですが、福山リクエストという強力な圧力により、歯は汚いままにさせていただいております(笑)。
貫地谷しほり的おすすめシーン

おすすめシーンということではないのですが、貫地谷的にも、佐那ちゃん的にも「加尾さんは、いいな」という回ですね。
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第9回「命の値段」
2010/02/28放送

龍馬(福山雅治)は再び江戸に剣術修行に出て、千葉定吉(里見浩太朗)や重太郎(渡辺いっけい)、佐那(貫地谷しほり)らと再会する。龍馬と再会するのを楽しみにしていた佐那だが、思わずつれない態度をとってしまい・・・

一方、一足先に江戸に出てきていた半平太(大森南朋)は桃井道場で塾頭になるほど剣術の腕を上げていた。ある日、龍馬が半平太に誘われて居酒屋に行くと、薩摩藩水戸藩長州藩の若い藩士たちが、徳川幕府の開国方針を改めさせようと話し合っていた。半平太は土佐藩が攘夷(じょうい)の先ぽうになるべきだと考えていた。そんなとき、土佐藩の山本琢磨(橋本一郎)が、商人佐州屋の懐中時計を拾い、ひそかに金に換えて自らの懐に入れようとしていたことが発覚する。琢磨は半平太の妻・冨のいとこではあるが、土佐を攘夷の旗頭にするという思いをめぐらし、規律を重んじる半平太は、金を不正に得ようとした責任をとって切腹をするべきだと、琢磨に苦渋の選択をつきつける。しかし、龍馬は切腹する必要などないと、佐州屋に乗りこみ琢磨を許すように説得する。ところが半平太とその門弟たちは、かたくなに切腹をせまる。

同じころ土佐では、ろう屋に入った弥太郎(香川照之)が謎の老人から教えられた“商売”について考え込んでいた。

江戸の土佐藩中屋敷では、閉めきった部屋で、両親にあてた手紙を涙ながらに琢磨が書き上げていた。そこに戸をたたく音がして、琢磨が障子を開けると龍馬がいて・・・
香川照之的おすすめシーン

ろう屋に入れられた弥太郎が、のちのち三菱財閥を作る礎になるような出会いをします。
薄暗いろう屋に何人もの罪人がゴロゴロ寝ていて、その中にいる弥太郎がひとすじの光を受けている。そこで、ある老人から商売についての極意を聞くというシーンがあります。演出の大友さんは、馬小屋でのキリスト誕生のシーンをイメージしたと言っていましたけれど、まさにそんな感じです。
そこでの弥太郎は、髪もひげも伸び放題でキリストのようなんです。その顔にひとすじの光が当たる。このシーンはおすすめです。
貫地谷しほり的おすすめシーン

江戸の名門である千葉道場の娘で、小さなころから剣術の腕を磨いてきた千葉佐那には、クールなイメージが強いと思います。が、この回では、兄の重太郎(渡辺いっけい)を「うるさい!」と言って台所のお玉で頭をたたくシーンなど、佐那ちゃんのおちゃめな部分をたくさん見ていただけると思いますので、ぜひお楽しみください。
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第8回「弥太郎の涙」
2010/02/21放送

父の葬儀を終え、あいさつ回りに出かけていた龍馬(福山雅治)は、弥太郎(香川照之)の父・弥次郎(蟹江敬三)が男たちに殴られているのを目撃する。弥次郎は庄屋と水の配分について争っていたのだった。そのころ江戸で学問修行をしていた弥太郎は、父親がけがをしたという知らせを受け、急ぎ土佐に帰ってくる。弥太郎は庄屋や奉行所に抗議に行くが、行くさきざきで龍馬がすでに奉行所の不公正な判断に異議を申し立てていることを知る。しかし、下士の龍馬と地下浪人の弥太郎では奉行所の判断を変えることはできなかった。
一方、半平太(大森南朋)は岡田以蔵(佐藤健)や平井収二郎宮迫博之)とともに江戸に剣術修行に出発