「1秒!」で財務諸表を読む方法【実践編】"の要点まとめ
今月からアカウンティグの勉強を始めるので、「1秒!」で財務諸表を読む方法【実践編】を買った。
Amazonでの内容紹介は、このようになっていた。
なるほど、やっぱり安全性が優先順位一番なんですね。記載内容を下記のようにまとめてみました。
貸借対照表の読み方
財務諸表のチェックの順番
①安全性
②収益性
③成長性
負債と純資産の違い
「負債」・・・将来のいずれかの時点で返済義務がある
「純資産」・・・株主から預かっているもの
⇒負債を減らした方がいい。
⇒自己資本比率に注目!!!
・自己資本比率=純資産/資産
一般論
20%以上・・・設備など固定資産を多く必要とする業種
15%以上・・・たな卸資産などの流動資産が多い業種
10%以下←どんな業種でも低すぎる・・・
・財務諸表を「1秒」だけ見るとしたら、「流動比率」
流動比率=流動資産/流動負債
見る理由 企業の短期返済能力を見る
一般論 120%以上で安全。だが、業種によって異なる。
・「当座比率」も重要
当座比率=当座資産/流動負債
※当座資産=(現預金+有価証券+売掛金+受取手形)−貸倒引当金
見る理由 「流動比率」より短期的な安全性を把握できる。
一般論 90%以上で安全。だが、業種によって異なる。
・短期的な安全性を見る場合、一番大切なのは「手元流動性」
手元流動性=(現預金+すぐに売れる資産+すぐに借りることのできる与信枠)/月商
安全基準:大企業 1か月、中堅企業 1.5か月 中小企業 1.7か月
・安全性指標の優先順位
①手元流動性
②当座比率
③流動比率
④自己資本比率
・自己資本や留保利益があっても、企業は倒産する。
利益剰余金は、利益の蓄積であって、資金の蓄積ではない。
・比率がよくてもすぐにつぶれる業種とは?
資産回転率(=売上高/資産)が良い業種
高いほど資産効率がいいといえるが、いざという時資金化できる
資産を有していないので、安全面に懸念。
損益計算表の読み方
「売上高」および「利益」が前年より伸びているか?
売上高とは?
①企業の社会での「プレゼンス(存在)」
②お客様が満足している「評価」や「度合い」
売上原価
売上原価率(=売上原価/売上高)をチャック
①前年比をチャック
②同業他社と比較
※V/E(バリュー・エンジニアリング)・・・同じ機能を出しながら、コストを下げる方法。
・売上原価と製造原価は違う。
売れた分⇒売上原価(=期首棚卸資産+期中仕入れ−期末棚卸資産)
売れ残った分⇒期末棚卸資産(貸借対照表上の棚卸資産)
利益とは?
「結果」としての利益 ①「工夫」の結果
②「お客様満足」の結果
「手段」としての利益
「企業の延命」「未来投資」「働く人の待遇改善」「株主還元」「社会還元(税)」
・「増収増益」の罠
通常 売上高成長率<利益成長率
例外 売上高成長率>利益成長率
⇒原因を考えろ!!!
・実践的分析
損益計算書やセグメント情報から戦略や将来性を分析
事業別セグメントの分析では、主力の伸び率をカバーする新たなセグメントの動向に注目
地域別セグメントの分析では、国内市場の伸び悩みを補う新市場の開拓、およびそれらの利益率等の分析が必要
競合二社を比較することで、戦略や特徴を把握
時系列分析でトレンドを知る
貸借対照表、キャッシュフロー計算書などからも戦略が読み取れる
セグメントごとの利益率や自社内での売上高シェアを分析
セグメントごとの時系列でのトレンドを分析
事業ポートフォリオや将来戦略を分析
決算発表時の予想とその後の実際の決済とを比較分析
マクロ経済の動向も認識しておく
持分法利益から関連会社の業績動向を確認
キャッシュフロー計算書の読み方
営業キャッシュフロー…通常のオペレーションでのCFの増減
投資キャッシュフロー…投資にかかわるCFの増減
財務キャッシュフロー…ファイナンス、株主還元にかかわるCFの増減
キャッシュフローマージン=営業キャッシュフロー/売上高
著者の経験則 7%以上あれば優良
- 営業キャシュフロー…稼ぐ
総キャッシュフロー→プラスにする
「使う」
①未来投資(投資キャッシュフロー)
(「有形固定資産等の取得による支出」−「有形固定資産の売却による収入」)が、
「減価償却費」より多いか?
②財務改善(財務キャッシュフロー)
資金調達と資金減少の項目に注目
③株主還元(財務キャシュフロー)
配当金や自社株買入れ項目に注目
・会社の値段
会社の値段=時価総額=1株あたり株価×発行済み株式数
「DCF(ディスカウンテッド・キャッシュフロー)法」
会社の値段=将来のキャッシュフローの現在価値−ネット有利子負債
「EBITDA倍率」
EBITDA・・・営業利益に減価償却費を足し戻したもの
会社の値段=(EBITDA×X倍)−ネット有利子負債