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法務部リスク管理課

法務部リスク管理課に所属しながら、中小企業診断士としての活動を模索中。

値決めは経営(その2)

経営戦略

「値決めは経営」をマーケティング用語を使うと下記のようになる。

【ペネトレーション・プライシング】


市場シェアを獲得するために、価格設定をコスト以下、あるいはコストとほぼ同等に抑えることで、競合他社の追随を断念させるもの。市場浸透価格設定ともいう。新製品の、導入期の価格戦略の1つ。

この手法は、販売量が上がるにつれて単位コストが顕著に下がるという仮定に基づいている。まず、経験を積むことによって、生産プロセスはより効率的になり、従業員は熟練し、原材料や部品の大量購入が行われるようになることから、変動費が低減する(経験効果)。同時に生産量増大に伴って、固定費が分散されるようになることから、単位当たりの固定費も低減していく(規模の経済)。

かつて日本のメーカーが海外に進出したときには、こうした原価低減を見越した、ペネトレーション・プライシングが採用された。この戦略の成功のカギは、将来の需要を正確に見積もること、そして競合他社が追随する機会を取り除くことにある。
ペネトレーション・プライシングの特徴として、以下が挙げられる。


  • 前提条件:広い潜在市場が存在する/価格弾力性が大きく、価格変動による需要への影響が大きい/経験効果により投資の回収ができる
  • 期待効果:早い時期に高い市場シェアを獲得できる/低マージンのため競合他社の参入意欲を減退させる/製品ブランドを広く消費者に認知させることができる/莫大な利益を享受できる可能性を持つ
  • リスク:期待通りに原価が下がるとは限らない/設備投資や資金繰りにおいてリスクが大きい

なお、ペネトレーション・プライシングとは逆に、早期の資金回収を目的に、製品ライフサイクルの初期段階で価格を高く設定する価格戦略を、スキミング・プライシングと呼ぶ。




スキミング・プライシング】


新製品の、導入期の価格戦略の1つ。早期の資金回収を目的に、製品ライフサイクルの初期段階で価格を高く設定するもので、上澄吸収価格設定ともいう。

例えば、巨額の投資が必要な半導体製造などでこの手法が用いられており、製品開発を最も早く行った企業が、2番手以下の企業に対し、収益面で優位に立てる。

スキミング・プライシングの特徴として以下が挙げられる。

  • 前提条件:製品の差異化の大きさから市場での競争の心配が少ない/価格弾力性が小さく、需要が価格の高低に左右されない
  • 期待効果:プレステージ性の高いブランドイメージを確立できる/市場の良質な顧客層を獲得でき、高い利潤が得られる/価格弾力性の小さい市場を開拓できる

  • リスク:競合の参入を許してしまう


なお、スキミング・プライシングとは逆に、市場シェアを獲得するために価格設定をコスト以下、あるいはコストと同等にする価格戦略をペネトレーション・プライシングと呼ぶ。