法務部リスク管理課

法務部リスク管理課に所属しながら、中小企業診断士としての活動を模索中。

値決めは経営

「値決めは経営」

有名な言葉ですね。京セラの創立者である、稲盛和夫さんの言葉です。


値決めは経営である(『心を高める、経営を伸ばす』より)

私は「値決めは経営だ」ということを言っています。


値決めにあたっては、市場で競争するのですから、市場価格より若干安いという価格になるはずです。市場価格より大きく下げて利幅を少なくして大量に売るのか、それとも市場価格よりあまり下げないで利幅を多くして少量を売るのか、その価格設定は無段階でいくらでもあるはずです。


つまり、量と利幅との積の極大値を求めるわけですが、これには様々なファクターが入り、簡単に解くことはできないのです。どれほどの利幅をとったときに、どれだけの量が売れるのかを予想するのは、非常に難しいのです。この値決めは、経営を大きく左右するだけに、私はトップが行うべきものと考えています。


そうすると、どの値をとるかということは、トップが持っている哲学に起因してきます。強引な人は、強引なところで値段を決めるし、気の弱い人は気の弱いところで値段を決めるのです。


もし値決めによって会社の業績が悪くなるとすれば、それは経営者の器の問題であり、心の問題であり、経営者の持つ貧困な哲学のなせる業だと私は思います。

http://www.kyocera.co.jp/inamori/management/philosophy/22.html から引用