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法務部リスク管理課

法務部リスク管理課に所属しながら、中小企業診断士としての活動を模索中。

第1回 バリューチェーン(Value Chain)とは?

マーケティング

M.E.ポーターが提唱した理論。企業が付加価値を生む活動を次のように分けて分析する枠組み。


<主活動>
調達購買→製造→販売・マーケティング→サービス

<支援活動>
全般管理、人事・労務管理、技術開発、調達活動


自社の強みを活かし、マージンを最大にするために、どの活動に資源を集中的に投入するかを戦略として練る。

下図は、バリュー・チェーンのイメージ図です。

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バリュー・チェーン(Value Chain)とは

(1)原材料の段階から最終顧客で消費される段階において、各段階における付加価値(value)の流れ

(2)自社の事業活動が流れの中のどの部分を担っているのか、競争優位性の構築に寄与しているのはどの部分か(価値の源泉はどこか)を分析するためのフレームワーク

(3)業界のKSF(Key Success Factor:重要成功要因)を発見するときに有効なフレームワーク


上は、あくまで一例で、業種によってバリュー・チェーンに出てくる活動内容は変わってきます。また、バリュー・チェーン分析は主たる活動を漏れなく網羅できていればよいので、分割の仕方に厳密な決まりはありません。(例えば、営業の中にマーケティングの要素があっても、企画の中にマーケティングの要素があってもOK。あるいはマーケティングを独立した活動と捉えてもOKです。)

 ●バリュー・チェーンの例 
<製造業>
企画 ⇒ 設計 ⇒ 調達 ⇒ 生産 ⇒ 流通 ⇒ 販売 ⇒ 保守

<建設業>
企画 ⇒ 設計 ⇒ 見積 ⇒ 受注 ⇒ 購買 ⇒ 施工 ⇒ 引渡 ⇒ 保守

<サービス業>
企画 ⇒ 営業 ⇒ サービス提供 ⇒ 課金 ⇒ アフターサービス

<銀行>
企画 ⇒ 店舗運営 ⇒ 営業 ⇒ 販売 ⇒ 運用 ⇒ アフターサービス


このバリュー・チェーンのモデルを使って、自社の強みと弱みを分析したり、コスト・リーダーシップ戦略や差別化戦略などの戦略立案を行ってきます。(各戦略の詳細は事業戦略の類型を参照)

また、バリュー・チェーンのどこに大きな付加価値をつけるかによって、企業のコスト構造が大きく変わってきます。例えば、同じ書籍販売業でもアマゾンのようなネット書店とジュンク堂のような店舗型の書店ではバリュー・チェーンの構造が異なり、結果コスト構造も大きく異なります。


 ●事業連鎖の分析にも応用可能 
バリュー・チェーンは、自社だけでなく、「原材料メーカー ⇒ 製造メーカー ⇒ 流通業者 ⇒ 販売業者 ⇒ 顧客」というように、業界の川上から川下まで含めた見方をする際にも活用できます。(これを一般的に事業連鎖と言います。また、バリュー・チェーンを生みの親、マイケル・ポーターは、これをバリューシステムと呼んでいます)